そしてイヤな結末の予感。
朝のワイドショーなどでtwitterが取り上げられるようになった。私がtwitterのアカウントを取得して積極的に利用し始めたのは今年の9月なので、決してアーリー・アダプターというわけではない。しかし、この3ヶ月でtwitterのシンプルさに感動し、周辺に展開するサービスの恐ろしいまでの発展ぶりに驚かされた。最近ではtwitterとともに発展してきているUSTREAMにたどり着いて、これまた積極的に使い始めている。
twitter + USTREAMはこれまでマスコミが担ってきた情報やエンタメの提供を、個人レベルに開放する力を持っている。たとえば、たったひとりのジャーナリストが自身の取材内容を公表しようとしても、これまではマスメディア組織の関門を通過しなくてはならなかった。が、今では個人が映像、音声、テキストなど、すべての情報を世界に発信する手立てが手元にあるのだ。もちろん、商売として収益モデルを構築しなおさなければならないが、これは革命的な変化と言える。
ただ、twitterもUSTREAMも、良いところはその仕組みのシンプルさにあるだろう。特にtwitterに関しては、全世界の何千万という人たちが、同じ空間に向かってつぶやき、勝手にそれに聞き耳をたて、気に入った人のつぶやきを連続してフォローしていくというだけだ。難しいプライバシーの設定などは排除されている。逆に、ここが心配の種だ。
たとえば、「低気圧」というつぶやきに聞き耳を立てているbotがある。このbotは「低気圧」という単語の入ったつぶやきをRetweetし、さらに発言者をフォローする。ここまでは面白い。だが、「twitterfeed」とつぶやくなり、twitterfeedの類似サービスのdlvr.lyが "Reliable RSS to Twitter? Dlvr.it: feed masher, URL shortener, analytics all in 1. Get a Private Beta invite at http://dlvr.it"というReplyをよこしたとき、「はっ」と思った。
「これは将来、Replyが宣伝tweetで埋まるのではないか?」
同じ日に、ラーメンの一風堂によって「一風堂なう」とつぶやくと、すぐさま「一風堂(非公式)」が #一風堂_ ハッシュダグつきでRetweetしてきた。一風堂という単語に、たとえば「九州じゃんがら」が「今度はこっちに寄ってね」なんてReplyしてきてもおかしくはない。
要するに、今のtwitterは利用者の節度によってこのシンプルさと快適さが保たれているにすぎないのだ。
同じようなことは「セカイカメラ」にも言えないだろうか。すでに世の中には「姉ヶ崎」エアタグがあちこちに溢れているという。エアタグ汚染という言葉もあるようだ。
さて、ワイドショーで「twitterにみんながはまっている」と報道されるようになって、この極めて脆そうな快適さはこのまま存続していくことができるのだろうか。
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