1/08/2012

活字地金彫刻師 清水金之助さんを偲ぶ


昨年末12月26日に、ついこの前の7月に大田文化の森での実演会で、その「技」を披露してくださっていた清水金之助さんが亡くなったとの知らせがtwitter上で流れた。

子どものころから「活字」にはとても興味を持っていて、学生のころにイベントのパンフの制作をしたときなど、和文タイプやら写植レイアウトやらの作業に心躍らせていたような私だったが、「活字地金彫刻師」なんて存在、正直去年7月のこの実演を見て初めて知った。

どんな文字でも、知らない外国の文字ですら、サンプルに描かれているものがあれば頭の中にその反転画像をイメージし、下書きも無しに直接彫ってしまうその技には驚いた。同じ職場の仲間でも、こういう芸当ができる人は多くなかったというのだから、この能力は天から授かったものだったのだろう。しかも、仕事を一旦は引退し、40年ものブランクがあったにもかかわらず、そして89歳という年齢にもかかわらず、この細かい作業をやってのける。目と脳と手先の連動は「見事」という言葉だけではとても足りない。マシンだ、生けるマシンだ!

訃報に接し、ただただ残念。ここに7月の動画を掲載し、ご冥福をお祈りいたします。

↓ 清水金之助さんについて詳しくは
http://kinnosuke.exblog.jp/

ちなみに私の場合、彫刻に際して決して下書きをしなかった清水金之助さんが、本にサインしてくださる際にした下書きを持っているのが自慢。

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