10/06/2010

ウジが作りだすオーガニックの肥料

ちょっと前に、株式会社緑化隊のウェブのコンサルをしてて、きれいに仕上がったしアップデートも自前でできるようになったため、しばらくご無沙汰していたところ、社長から「新商品を取り扱うことになったので、マーケティングのミーテイングに出てくれ」とのご依頼。事前に見ておくようにと言われたビデオがこちら:




ははぁ、これは社長が以前から注目していた理想的循環システムのヤツですね。

養豚場では毎日、たいへんな量の畜糞が出て、本来は産業廃棄物として有償で業者に引き取ってもらい、焼却処分するものなのだそうだ。しかし、畜糞は発酵させて堆肥にすれば有効な農業用肥料になる。ところが現在野積みは禁止。ちゃんと処理するにはプラントを作って最低4ヶ月しないと堆肥として使い物にならないのだそうだ。その間、近隣にもれる悪臭も問題になる。

一方、はるかロシアでは、将来人間を火星に送り込むために、人間の排泄物を再利用して食料を確保する仕組みをつくろうと研究がすすめられていた。そこで注目されたのが「ハエ」。ハエは世代交代が早く、幼虫の蛆は人の排泄物をあっという間に食い尽くし、体内の菌の作用で堆肥化する。その堆肥は作物を育て、蛆自身はそのまま(っていうかちょっとした加工で)食用のタンパク源となる。研究の末、ハエを完全に家畜化することにも成功し、もし外部に逃げ出しても人の手のないところでは生きることができないようにまでなったそうだ。

そして、千葉の畜産農家でこのハエと畜糞が出会うことになった。コンテナによりプラントをつくり、そこでこの家畜化されたハエをつかって畜糞を処理すると、従来4ヶ月以上かかっていた堆肥製造にわずか7日しかかからなくなった。そしてよくできているのは、蛆がサナギになろうとするときには自ら這いでてきて別の桶の中に入り込むため、堆肥と蛆を人手をかけて分別する手間がかからない。

できあがった堆肥は完全オーガニックで安全。ハエのサナギは特別の工程で茹で上げて餌にすると、これまた抗生物質を与えなくても抵抗力のある魚や鶏を育てることができるのだそうである。

なんてすばらしい!

すばらしいんだけど、登場するのが豚の糞とハエ、蛆と蛆の糞。でもって、サンプルをもらって来た。


蛆の糞だ。リサイクルされたペットボトルに入っている。蓋をあけると.... 臭い....。元気のなくなった観葉植物とか野菜とかに毎日小さなスプーン一杯分をやると、みるみる元気になり、野菜は実をつけまくるのだとか。さっそく、部屋で元気のないなんだかちっとも花の咲いてくれない草にやってみることにした。


でも、臭いので、やっぱり植えかえて土の中にこの蛆の糞を入れてみました。さて、花は咲くようになるでしょうか。

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