1/23/2014

Flashのインストールが途中でエラーになる

新バージョンのお知らせが表示されるので、MacBook ProにFlashのアップデートを導入しようとすると、インストールの途中でエラーになる。これ、たしかFlashのVer.10あたりから症状が出始めたんだけど、その後、Ver.11もインストールできなかったし、今回の最新版Ver.12でも同じくだめ。

具体的には、adobeの最新版ダウンロード・ページからディスク・イメージをダウンロードしてからマウント、"Install Adobe Flash Player.app"を起動するまではできる。起動すると、なにやらダウンロードが始まり、進捗バーが50%くらいのところまでくると「インストール中」となる。なにやらドックのところでFlashのインストーラのアイコンは2つ並ぶがすぐにひとつ消え、そこで「エラー」(確か「一般インストールエラー」)となってしまう。何が原因かは表示されないで、トラブル・シュートのためのページを見せられることになる。

毎度この調子。ところが同じことやってもMac Proの方では何事もなくインストールできてしまうから意味がわからない。

トラブル・シュートの指示に従って、一度Flashをアンインストールしてみたが結果は一緒。こうなるともう古いFlashすら入っていない状況となりお手上げ。



さらに別のトラブル・シュート(左図)を見てみると、インストーラ・アプリケーションの「パッケージの内容の表示」をさせて、Contents/Resourcesの中にあるAdobe Flash Player.pkgを起動させてインストールしてみろ、とのこと。ところが、Contents/Resourcesの中にはAdobe Flash Player.pkgというファイルが見当たらない。なるほど、このインストーラーはAdobe Flash Player.pkgをバックグラウンドでダウンロードしてインストールするためのものなのだな、と認識した。

ということは、Adobe Flash Player.pkgを含む、「完全版」インストーラーを入手する必要がある。ということであれこれ探っていると、ようやくadobeのArchived Flash PlayerというページにVer.12のWindows/Mac用のインストーラーを発見した。

Mac用のインストーラーの「パッケージの内容の表示」をさせて、Contents/Resourcesを覗いたところ、目的のAdobe Flash Player.pkgがあったのでダブルクリックしてインストールは無事終了。ようやくFlashが最新状態になった。

2015/3/22 追記
Flashのバージョンが上がる毎に、私のMacBook Proでは同じエラーに悩まされるのだが、最近のバージョン・アップでは、最新の完全版インストーラーがなかなか見つからない。
Ver.17のやつはここ(https://helpx.adobe.com/flash-player/kb/installation-problems-flash-player-mac.html)にあった。ページの最後のところ:Still having problem? にSafari/Firefox用とOpera/Chrome用。これだとContents/Resourceの中身みなくても、そのままインストールできちゃったね。
あんまり原因追求しても仕方ないのかもしれないけど、標準のインストーラーのエラーのログをコンソールで診てみると、なんかlanguage関係が影響しているのかも。Macのシステム設定ファイルの何かにアクセスできないみたい。

1/22/2014

Linotype の魅力 (1)

人類の創った技術と芸術の両面において至極の作品、Linotype(ライノタイプ)を讃えるにはそんな言葉でも足りない。発明王エジソンをしても「世界8番目の不思議 The Eigth Wonder of the World」と言わしめた。まさに筆舌尽くしがたい発明品だ。

Linotype、今日ではコンピューター用フォントのメーカーとしては知られているが、かつては世界中の新聞社、出版社、印刷会社に活字の自動鋳造植字システムの販売・メンテナンスをする一大企業だったことは、日本人にはあまり馴染みがない。私もほとんど知らなかった。しかし、この自動鋳造植字システムが稼働している様子を一度でも見てしまうと、もうその虜にならずにはすまない。おそろしく複雑でありながら全く仕組みに無駄がなく、またどこか人間的だ。私は偶然、2014年早々に、動くLinotypeをYouTubeで「発見」して強烈な感動をおぼえたのだった。

映画「LINOTYPE: THE FILM」


DTPが普及して、あらゆる場面で活字が使われる現代においても、125年前に発明されたこの機械に魅力を感じるのは若い世代でも同様なようで、2012年にはアメリカのDTP世代の若者3人組により、「Linotype, the Film」という映画が制作され公開されていた。さらに2013年にDVDとBlu-rayが発売されていた。ただし、日本国内では売ってない。あのAmazonにもない!

なんとアメリカでは、iTunesとAmazonでストリーミング鑑賞できるのだが、日本で見られる設定になっていない。結局、映画の公式ウェブサイトのオンライン・ショップで購入するしかないので、そこに注文。PayPalで送料14ドルを含めて38.95ドル − 約4,000円を支払った。PayPalでの手続きは簡単で、お届け先住所が英語表記になっていればいいだけ。



待ち遠しい1週間を経て、到着したDVDをプレーヤーにセットしたら、なんと日本語字幕付き! 後で知ったのだが、映画のクレジットなどで使われている文字のフォントのデザインを手がけたのが、イギリスのMonotype社の日本人デザイナー:大曲都市という方で、この方によって日本語字幕がつけられたとのこと。これは嬉しかった。英語での鑑賞覚悟だったからね。

映画はLinotypeをめぐる2つの人間ドラマを描き出す。ひとつはLinotypeを発明し、提供した人々と会社、もうひとつはLinotypeを使う人と社会。

19世紀、ニュースへの需要が高まるが、13世紀のグーテンベルグ(Gutenberg)以来、活字印刷はたくさんの人手と時間をかけなければいけない作業だった。そこで活字拾いや組版の作業の高速化に、数々の試行錯誤されるようになる。マーク・トウェイン(Mark Twain)などは、著作で得た金のすべてを自動植字機への投資にあてたがものにならず、破産したのだそうだ。たくさんの挑戦がなされる中、ドイツからのアメリカ移民で時計職人のマーゲンタラー(Mergenthaler)の発明したLinotypeが世界を変えることになる。文字をタイプするだけで、1行ずつ活字をまとめて鋳造するLinotypeは瞬く間に新聞社に普及し、新聞を日刊化させ、ページ数を増やし、その上コストを著しく下げた。

情報が安く提供されると、出版物への需要は増し、さらに雇用も増えるという好循環をもたらす。一方で、設立されたLinotype社は資本家に牛耳られて、心労からマーゲンタラーは身体をこわし、44歳で亡くなってしまう。

Linotypeを導入した会社では、この機械を操るために多くの人が雇われ、技術的に熟練し、やがて情報産業の担い手として仕事に喜びと誇りを持つようになる。Linotypeというどこか人間的な機械と1対1で向き合い、愛着を深め、自分の人生をつぎ込んでいく。

ところがその蜜月は唐突に終わりを迎える。1970年代後半、写真植字と電算処理技術が十分なレベルに達し、あっという間にLinotypeを駆逐してしまうのだ。Linotypeが雇用を生んだのとは対称的に、熟練したオペレーターは突然に行き場を失ってしまった。

古い機械は博物館にしか行き場はなく、ほとんどがスクラップにされ、人だけがとりのこされて思い出とだけ生きている。

Linotypeの時代は80年も続いた。しかし、電算写植は30年もたなかった。Linotype社は合併、買収が繰り返されるうち、ハードウェアからは手を引いて、現在はフォントを開発・販売している。

映画はこの2つのドラマを、Linotypeに関わった人々へのインタビューから紡ぎだす。皆がこの極めて「特異」な機械に対して愛情たっぷりである。映画でインタビューに応じた何人かはすでに故人となった。貴重な記録であり、良質のエンターテイメントだった。

>Linotype の魅力 (2)
>Linotype の魅力 (3)
>Linotype の魅力 (4)

1/17/2014

MacのプレビューでJPEGが保存できない

JPEG画像をプレビューで開き、解像度などをいじったり、ちょっとした編集した後保存しようとすると「保存できませんでした」っていうエラーが出る。とにかく何かしら編集した後、「書き出し」もできない。自動保存もエラーになる。こうなるともうこの編集結果は破棄するしかない。

 
Mavericksにしたせいかとも思ったけど、これSnow Leopardのときもあった。その時、どうやって回避したのか憶えてない。

いろいろ試行錯誤してみて、このエラーが起こるのは、プレビューで開いたJPEGファイルがCMYKだったからだってことに気がついた。Photoshopで編集してたときにCMYKにして、そのままJPEG出力するとCMYKのJPEGになってしまって、プレビューでは保存の処理ができないらしい。RGBに変換しなおしたらエラーは起きなくなった。

ちなみに、そのままでもPNGへの書き出しはできることもわかった。

1/13/2014

タイポグラファーの自伝

このところ、続けざまに自伝書みたいな本を読んだ。まぁ、徳田虎雄の本は「自伝」ではないけど、一代記みたいな内容。

Pete Townshendの自伝「フー・アイ・アム」は紛れもない自伝で、「Tommy」で成功をつかむまでの話や「Live At Leeds」制作の裏話など、なかなか面白い要素があった。だが、よくもまぁこれほど長々と自分のことを語るもんだな、って言うほどに人生を網羅しきっていて、正直疲れた。もともとインタビューとかでもベラベラとよく喋る人だけどね。謝辞とあとがきだけで10ページもありやがって。ファンだから我慢して読んだけどさ。

今日読み終えたのは、書体デザイナー「小塚昌彦」の自伝。自伝だと思う。内容的には自伝なのか、活字の歴史書なのか、フォント・デザインのコンセプト書なのか、あやふやな感じ。それでも、新聞が活版印刷だったころに毎日新聞に入社して、新聞用の活字のデザインを担った人なので、その後の印刷の進化、鉛の活字から写真植字、そして現在のデジタル・タイポグラフィーに至る流れを最先端で体験、いや体現してきた人の履歴、およびその仕事内容の解説なのだからちょっと興味深い。

最初の方は主に活版印刷に関すること。ここでは文字は鋳物として製造されるもので、種字のデザインから彫り出し、鋳造のための機械や記述など、専門家でなければなかなかイメージ出来ないような内容が描かれている。一般にはなじみのない活字鋳造の仕組みなどは、もう少し図入りで解説があってくれればよかったのにと思う。

中盤は写真植字のための文字デザインの話。この時代、労働集約的な工場の仕事だった印刷は一気にハイテク化してくる。種字は大きさごとに彫り出す必要がなくなり、活字を鋳造したり拾ったりする人たちも必要がなくなる。文字はデザインがよりフォーカスされてくるようになり、文字種へのニーズが高まる。

後半はDTPの時代の話。印刷もオフセットが主流となり、割り付けも校正も画面の上でできるようになる。横書きへのニーズも高まり、文字種量産の時代へと突入し、効率的なフォント・ファミリーの生産が求められる一方、どんどんと労働者の需要は減っていったのだ。

この本には印刷に関する産業的な側面はほとんど語られていない。ただ、感じられるのは、活字の技術が加速度的に進化する中で、先端を歩んできた小塚氏の周辺から、人の気配がどんどんと減っていくことだ。

かつて、新聞紙面を刷り上げるまでには、活字を組むところまでだけでもたくさんの人手を介していた。新しい文字種をひとつデザインしようものなら、たいへんな人員を数年にわたり動員させなくてはならないことになる。現在、小塚氏の周りには数人のデザイナーと十数人の作業員が仕事を分かち合っている。将来は、ひとりのタイポグラファーとコンピューター1台だけで、日本語の数千文字のフォントはどんどんと多品種量産されていくんだろう。

12/18/2013

徳田虎雄はスティーブ・ジョブズだ。

青木理氏の著した「トラオ」を読んで、この人物の偉大さに感銘を受けた。

この人、人生のすべてを病院建設による医療の普及に賭けている。もうその目的達成のためなら、どんなことをしようと全て善であり、自分はその使命を全うするための特別な存在なんだと思っている。そのあたりの変人ぶりは、スティーブ・ジョブズにイメージが重なる。

徳洲会病院の24時間オープン、個別報酬一切拒否のポリシーは、既得権益を守ろうとする医師会をはじめとする守旧団体から激しい抵抗を受け続けている。しかし、患者の立場からすれば、トラオの徹底的な旧来秩序の破壊活動がなければ良質な医療をどこでもうけられるようにはならなかった。

選挙違反? そんなことは小さい話で、彼の志のほうが断然大きい。都知事が吹っ飛ぶような金が乱れ飛ぼうと、トラオの偉業にたいした傷はつかないのだ。

スティーブ・ジョブスが若くして世を去ったように、天はこのような偉大な人物に過酷な運命を用意している。「命だけは平等だ」が彼の根本理念だが、人生はなんて皮肉なんだろう。

Mavericks アップデートしたらキーチェーンに不具合

Mac OS Xが10.9から10.9.1になったので、早速アップデートしてみた。すると、リブートしてログインしようとするなり、「"○○○"はキーチェーン"ローカル項目"を使おうとしています」っていうダイアログが表示されて、パスワード入力を求められる。正しいログイン・パスワードを入力しても、一切受け付けてくれない。キャンセルしてもダイアログが次々と現れる。

キーチェーン(Keychain)へのアクセス許可を求めてくるのは

  • talagent
  • com.apple.icloudhelper.xpc
  • clendarAgent
  • identityservicesd
  • accountsd
  • MAckeeper
  • AdressbooksourcesSync

とかいうやつら。他にもいろんなアプリがダイアログを出してくる。

なんじゃこりゃ。

アプリケーションのユーティリティの中に「キーチェーンアクセス.app」っていうのがあるので、これでKeychain First Aidやら、環境設定から「自分のデフォルトキーチェーンをリセット」やら実行をしても、「失敗しました」とか「パスワード入れろ」とか言って全く太刀打ち出来ない。

で少々、ググってみたところ、Mavericksではキーチェーンの仕組みが少々変わったらしく、それにともなってかインストール時にキーチェーンが破壊される事例が頻発していることが判明。まったく、これだから新しいOSは嫌だ。

解決方法にはいろんなことが書いてあるが、手っ取り早かったのは次の方法。
  1. Finderでライブラリを開く。
  2. Keychainsというフォルダを開く。
  3. 中に入っている意味不明な数字や文字の羅列されているファイルやフォルダを、デスクトップに退避させる。
  4. Macをリブートする。
で、一応ダイアログの嵐は回避された。異常がなければ、退避させたフォルダやファイルはゴミ箱に。

まぁMacに記憶してもらってたメールやらiCloudなどのパスワードはすべてパーなので、それらは再設定しないといけない。