昨日、馬込文士村ガイドの会の方がみえて、父と叔父から祖父:服部亮英と馬込の画家について話を聞きとっていかれた。その際に、叔父のところに保管してあった古い馬込の絵を初めて見た。
いつの作品か今の時点でわからないのだが、自宅前から今の桜並木を越えて桐里にぬける道を臨んだ構図。手前に咲いているのはケシの花だ。
岡本一平が主催した東京漫画会での活躍で、作品も漫画や淡彩画が多く残っているのだが、祖父は本来洋画家である。日本芸術院には長野のあんずの里の大きな絵が所蔵されていて、去年だか一昨年だか、上野で公開されているのを見に行った。それはけっこう大きな作品だったが、我が家にのこっている油絵は大きなものはない。
ところで、東京漫画会は大正10年に18人で東海道を車で旅し、翌年「東海道漫画紀行」という本を出版すると同時に、キャンペーンなのだろうか、「肉筆東海道五十三次漫画絵巻」という上下巻からなる巻物セットを150部限定製作して販売した。肉筆なので同じものはないところが貴重で、ネットで検索してみても絵のバリエーションが面白い。いくつかダウンロードしてみた。
人間、2世代前の人生についてはあやふやで、3世代より前の祖先のことなんてもうまったくわからない。祖父も、私が生まれる前に亡くなっているので、同じ時代を生きたことがない。子供の頃にもっと祖母に話を聞いておけば良かったと後悔するばかりだ。
いまや父も高齢、聞いておきたいことがたくさんある。人生は短くて、悲しい。
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