12/18/2013

徳田虎雄はスティーブ・ジョブズだ。

青木理氏の著した「トラオ」を読んで、この人物の偉大さに感銘を受けた。

この人、人生のすべてを病院建設による医療の普及に賭けている。もうその目的達成のためなら、どんなことをしようと全て善であり、自分はその使命を全うするための特別な存在なんだと思っている。そのあたりの変人ぶりは、スティーブ・ジョブズにイメージが重なる。

徳洲会病院の24時間オープン、個別報酬一切拒否のポリシーは、既得権益を守ろうとする医師会をはじめとする守旧団体から激しい抵抗を受け続けている。しかし、患者の立場からすれば、トラオの徹底的な旧来秩序の破壊活動がなければ良質な医療をどこでもうけられるようにはならなかった。

選挙違反? そんなことは小さい話で、彼の志のほうが断然大きい。都知事が吹っ飛ぶような金が乱れ飛ぼうと、トラオの偉業にたいした傷はつかないのだ。

スティーブ・ジョブスが若くして世を去ったように、天はこのような偉大な人物に過酷な運命を用意している。「命だけは平等だ」が彼の根本理念だが、人生はなんて皮肉なんだろう。

Mavericks アップデートしたらキーチェーンに不具合

Mac OS Xが10.9から10.9.1になったので、早速アップデートしてみた。すると、リブートしてログインしようとするなり、「"○○○"はキーチェーン"ローカル項目"を使おうとしています」っていうダイアログが表示されて、パスワード入力を求められる。正しいログイン・パスワードを入力しても、一切受け付けてくれない。キャンセルしてもダイアログが次々と現れる。

キーチェーン(Keychain)へのアクセス許可を求めてくるのは

  • talagent
  • com.apple.icloudhelper.xpc
  • clendarAgent
  • identityservicesd
  • accountsd
  • MAckeeper
  • AdressbooksourcesSync

とかいうやつら。他にもいろんなアプリがダイアログを出してくる。

なんじゃこりゃ。

アプリケーションのユーティリティの中に「キーチェーンアクセス.app」っていうのがあるので、これでKeychain First Aidやら、環境設定から「自分のデフォルトキーチェーンをリセット」やら実行をしても、「失敗しました」とか「パスワード入れろ」とか言って全く太刀打ち出来ない。

で少々、ググってみたところ、Mavericksではキーチェーンの仕組みが少々変わったらしく、それにともなってかインストール時にキーチェーンが破壊される事例が頻発していることが判明。まったく、これだから新しいOSは嫌だ。

解決方法にはいろんなことが書いてあるが、手っ取り早かったのは次の方法。
  1. Finderでライブラリを開く。
  2. Keychainsというフォルダを開く。
  3. 中に入っている意味不明な数字や文字の羅列されているファイルやフォルダを、デスクトップに退避させる。
  4. Macをリブートする。
で、一応ダイアログの嵐は回避された。異常がなければ、退避させたフォルダやファイルはゴミ箱に。

まぁMacに記憶してもらってたメールやらiCloudなどのパスワードはすべてパーなので、それらは再設定しないといけない。

10/17/2013

Safariでmsn産経ニュースにアクセスするとアラートが出る件

MacのSafariでmsn産経ニュースのページにアクセスすると、「セキュリティで保護されていないフォームを送信しようとしています」っていうアラートが毎回出てわずらわしかった。Safariのバグかなと思って検索してみてもあまり有効な情報はなく、「拡張機能をはずしてみろ」などの対処法がいくつかあったが試しても効果がなかった。

あるサイトで、「login.live.comへのアクセスを禁止したら出なくなった」という情報があった。そこで、Safariの「環境設定」から「プライバシー」を選択、Cookieとその他のWebサイトのデータの「詳細...」ボタンをクリック。そこで「live.com」を検索すると、そのサイトのcookieがあったのでそれを削除した。

その後、アラートは出なくなった。(上図は削除後の様子)

9/28/2013

2番はホットかコールドか?

オーディオの話。自宅スタジオの機材を整理しつつ、配線替えなどをしているのだが、これまでTASCAMのパッチベイで不平衡(unbalanced)接続してたものを、中古のdbxのパッチベイを入手したのを機会に平衡(balanced)接続にしてみようかと思ってる。


で、ふと気になってしまったのがキャノン・コネクター(XLRコネクター)とステレオ標準プラグ(TRS)との配線問題。XLRの2番をTRSのTに繋ぐのか3番をTに繋ぐのかで戸惑ってしまった。

最近の機材であれば迷うこと無く2番がホットなのでそれをTに繋ぐのだけど、マイクは35年前のものだし、コンプレッサーは20年前のものだしややこしい。

XLRコネクターには3つのピンがあって、1番がGND、つまりアースであることには混乱がない。平衡接続ではケーブルでの伝送上のノイズを回避するために、もとの位相の信号をホットで、反転させた位相の信号をコールドで送る。(ホット/コールドは線を区別するための呼び名で、熱かったり冷たかったりするわけではない。) 受信側ではコールドで送られた信号を再び位相を戻してホットの信号と合成する。すると、ケーブル上で両線に同じように乗ってしまったノイズは打ち消し合って除去できるという仕組み。

信号の伝送そのものにはホットかコールド、どちらかがあれば事足りるので、たいてい信号線とアース線だけの2本で不平衡接続されるが、引き回し距離が長い上に信号の弱いマイクには3線の平衡接続が標準的だ。

XLRコネクターでは2番をホットとするのが国際標準。だがそれが制定されたのは1992年で、それ以前には2番をホット、3番をコールドとするのがヨーロピアン・タイプ、3番をホット、2番をコールドとするのがアメリカン・タイプと呼ばれていた。マイクでも、カラオケで使うようなマイクをアンプに接続する際には標準プラグが使用されているのが普通で、その場合、マイクのXLR端子のホットを標準プラグのT(tip)、つまり先端部分に繋ぐのが普通だ。

マイクを単独で使用してる場合、2番がどらでも3番がどちらでも音には関係ないのだが、ヨーロピアンとアメリカンが混在すると、ミックスした際に同じ音源の音を打ち消しあってしまう。平衡接続のパッチベイで場合、モノラルの標準プラグの代わりにステレオ標準プラグを使用するが、ホットで統一しようとした場合、XLRの2番と3番、どちらをプラグの先端(T)に繋ぐべきだろう。基本的には持っているマイクや機器、個々の仕様にあたるしかない。

1980年ごろに買ったSHUREの588SBというマイク、マニュアルには"Positive pressure produces positive voltage on pin #2."と書いてある。2番がホットということでいいのだろうか。紛らわしいことに、付属していたXLR-TSケーブルは3番がTに配線されている。

いつ入手したか不明なRoland DR-20というマイクに付属するケーブルは2番がTに配線されている。

MOTU828というオーディオ・デジタル・インターフェースには、マイク用に2つのXLR入力があるが、この機器は比較的新しいので2番ホットでよさそうだ。

1990年ごろに購入したVestax SL-201というステレオ・コンプ/リミッターには各チャンネルのインとアウトにXLRコネクターがあるのだが、マニュアルが見つからない。ネットでは機器の存在すら確認できない。SL-201mkIIは名機だったらしい。

ホット/コールドが逆転して問題があるのはマイクだけで、しかも同時に複数の種類を使う時に限られる。宅録で特に神経質になる必要はないが、ここは基本的に2番ホットで統一しておこうか。


追記(2013/10/1)
Vestax SL-201mkIIの1996年のマニュアルを見たところ、XLRの2番がネガティブ(-)で3番がポジティブ(+)になっている。ということは3番がホット。この前の機種のSL-201も3番ホットと思った方が良さそう。

すべてを2番ホットとみなしてパッチパネルに繋いでおき、パッチパネル上で位相反転のコネクターを用意しておくという手もあるな。いずれにしてもケーブルをちゃんと見分けられるようにしておかないと混乱が増す。

3/01/2013

早い・速い・遅い

この前、テレビでレポーターが発した言葉をわざわざ「血流が早い」と字幕で出していた。今日読んだとあるブログでも「GPUが早い」って書いてあった。まぁタイポと片付けてもいいけど、根本的に「早い」と「速い」とを概念的にわかっとらん人が多いんじゃなかろうか。

もともと日本人にとってはどちらも「はやい」なので、速度が速かろうが時間が早かろうがまったく区別のない概念だ。このふたつが違う概念であるということは、漢字とともにもたらされた外来のもの。だから、間違えやすいのは仕方ないのかもしれないが、やはり書く場合にはちゃんと区別して使いたい。

では「すばやい」は「早い」のか「速い」のか。

基本的に「素早い」と書く。行動を起こすのが「早い」のが「素早い」だと思われる。素早く取り組んでも仕事は遅いかもしれない。

さて、「はやい」の反対の「おそい」を漢字で書けと言ったら、たいてい「遅い」以外に思いつかない。「夜遅い」も「仕事が遅い」もどちらも間違いだという人はいないんじゃないかな。

しかし、英語には「はやい」に「early」と「fast」があるように、「おそい」にも2つの概念「late」と「slow」がある。「早」と「速」の区別のある漢語にも、対応した反対語がないわけがない。だとすると、「おそい」をすべて「遅い」としているのは間違っているんじゃないの?

「早」の反対を調べてみたところ「晩」だった。夜おそい場合、「晩い」とするのがスジ。なるほど、「早晩」って熟語があるな。じゃ、「仕事が遅い」はいいのかというと、実はこれも違った。「遅」は英語のdelayに相当するもので、「おくれる」という意味。速度がおそいというのは「慢」なのだそうだ。

「はやい」に関しては漢字の使い分けが気になるが、「おそい」に関しては国民すべてが間違って使っていて、もうそれを正しいことにしちゃってる。いいかげんなもんだ。

2/28/2013

単純な描写だけでいい。

最近の歌謡曲とかポップスとかの歌詞、えらく感情込めまくってたり、説教がましかったりして面倒くさいなぁ、っていうのが多い。そんなこと思ってたら、最近出会ったふたつの作品、ぐっときた。

ひとつは絵本「ころころころ」。かかりつけの医院で、となりの席で待っていた若いおかあさんがこどもに読んでやってた。色のついた玉がたくさんころがって行くだけ。文章も「ころころころ」ばっかり。どのページも玉がころがってるだけの絵。ころころころ。それだけ。すぐにAmazonで注文して手に入れてしまった。

もうひとつは上野茂都。上野茂都氏はゲルニカの上野耕路氏の弟とのことで、「のぼうの城」のサントラに名前があったので初めて知った。その2001年のCD「あたま金」。三味線の弾き語りが基本で、歌詞は詰将棋やら煮魚の作り方とか。

どちらも単純なのに、いろんな刺激がある。

2/19/2013

amavisの調子がおかしい

2月15日くらいからか、Tiger Serverのメールの調子がおかしい。たまに来ないメールがある。ps xaでタスクを見ると、なんだかclamavの挙動が変。mail.logにも"transport is unavailable" みたいな表示がある。

なんだかよくわからないけど、amavisとclamavとがおかしなことになっているようなので、管理ツールでメールのフィルターを止めてみた。メールは送受信がスムーズにはなったが、なんだかキューに溜まったメールが108つもあり、そいつらが出て行かない。

sudo postsuper -r ALL

ってコマンドでキューを処理させて、とりあえず動かしておく。