12/17/2010

Macの計算機.app 換算レートがアップデートできないなら英語モードで起動しろ

Macにはソフトウェア電卓っていうのが初代からついている。「コンピューターで仕事してるのに、計算するときに電卓を使ってその値をコンピューターに入力するっておかしいだろ。電卓よりコンピューターの方が高度な計算ができるのに!」って発想だろうけど、以前はデスク・アクセサリー(DA)として、どんなソフトを利用している時でもアップル・メニューから起動して計算結果をコピー・アンド・ペーストできた。Mac OS Xでは単独のアプリとして多機能関数電卓が実装されていて、私の場合、今でもちょっとしたことによく使うためDockに入っている。特にバージョンアップとかも期待してないけど、ないとちょっと不便だ。単位の換算とか為替の計算などにもちょくちょく使う。

ところが、今年の夏頃からこの単純なアプリケーションに問題が生じた。換算レートをアップデートしてくれないのである。それまでは、計算機を立ち上げるごとに常に最新のレート情報を持ってきてくれてたので、「今アメリカのAmazonでこれ買うと何円だな、ふむふむ」なんてことは10秒かからなかった。まぁ、ネット時代、こういうことはたまに起きるよね、くらいに思っていたらいつまでたっても対処されない。こんなことでは世界中のユーザーが困っておろうに、と思って対処の仕方を検索したが、特に問題になっている様子がなかった。

で、昨日、久々に「これ未だに問題にされていないのかな」とググってみたところ、同じように困っている人がいましたよ。困ってる人同士のやりとりのなかで解決策がしめされたました。「計算機.appを英語モードで立ち上げるとちゃんとレートをアップデートする」んだって。英語モードで立ち上げるには、Language Switcherなんてソフトもあったりする。ははぁ、どおりでAppleがちっとも対処しないわけだ。開発者はこんな問題があることをわかっていないか、ぜーんぜん低いプライオリティにしているかのどちらかなんだ。

しかし、計算機なんていう超クラシックな超スタンダードな超単純なソフトが、表示言語が違うだけでちゃんと動作しないこと自体が驚きだ。なんでそんなことが起こるのか、困ってる人同士のやりとりでは明らかになっていない。

計算機.appが為替レートの情報を取ってくる先はfinance.yahoo.comらしい。とすると、Appleが知らないうちにここでのAPIに変更があったか、あるいはフィードされるxmlが変わって計算機.appが認識できないかのどちらかと思われる。そうだとすれば、日本語モードになっているときと英語モードの時とで、やり取りされるコマンドとレスポンスが異なっていたということになるんだが、具体的に見てみるにはパケット・アナライザーをかまさなくてはいけない。そういうデータ取りをできないわけではないが、それをするのはAppleの仕事だ。

2011年1月13日追記:
Apple製のアプリは日本語版も本社で開発してるから、不具合があったらユーザーからバグレポートを上げないと対処に動かないらしい。計算機.appの換算レートがアップデートしない件、英語モードでは再現しないので、開発側が気がついていないのかもしれない。

2011年11月12日追記:
Lionの計算機.appではちゃんと直っていた。

11/26/2010

メールに巨大ファイルを添付してはいけない理由

義理の父のところに、写真を十数枚添付した同じメールが複数届いて、なにやらパソコンがおかしくなったとの電話があった。詳しく聞いてみると、セミナー仲間の誰かが複数の方にこの大容量メールを送ったため、携帯でメールを受けている人を中心に騒ぎになったらしい。

義父のメールボックスは私のところのサーバーにあるので、ログをチェックしたところ、なるほど同じ方から同じサイズのメールが連続して届いていた。義父に解説を書いたのだけど、せっかくの長文を書いたので、ブログにも転載しておくことにした。:


気軽になんでも送れるように思われるメールですが、実は様々なところで容量の制限がされています。というのも、メールは手元から発信側のサーバーにコピーされ、受信側のサーバーにコピーされ、最終的に受け手のパソコンにコピーされて届くものなので、それぞれの場所でディスクの容量を消費してしまうものだからです。

たいてい、送信側のサーバーにも容量の上限があり、受信側サーバーのメールボックスにも容量の上限があります。受信側のメールボックスは複数の人からのメールを受け取るので、いつまでもパソコンで受け取らないと最後にはどんな小さなサイズのメールも受け取ることができなくなります。そんなときには、メールは送信者に戻されることになります。当然送信者側のメールボックスにたくさんのメールが戻ってくると容量オーバーになるので、連鎖的にメールシステムがダメージを受けることになります。

これが「メールに大きなサイズのファイルを添付してはいけない」理由です。

今回、受信側で容量オーバーは起きてませんでした。(これは、こちらのサーバーに容量の上限を設定していないからです。たとえば、JCOMの場合メールボックス上限は20MB程度です。)
参考: http://www.jcom.co.jp/services/net/services/ata/summary.html

今回のケースでは、送り手側が送信時に何らかのエラーがあったため、何度も送りなおしをしてしまったということが考えられます。

まぁ通常メールで送る添付ファイルは1MB以下が理想で、どうしても大きくなってしまう場合でも5MB以下に抑えておかないとトラブルのもとです。とはいいつつ、近年写真のサイズはかなり大きいので、その場合はファイル共有サービスや写真共有サービスを利用するのが好ましいでしょう。

以上、ご友人に転送して解説しておいていだだくとよろしいかと思います。

11/12/2010

iPhoto 9.1 (iLife '11) が起動しないならDivXを消せ! Remove DivX for iPhoto 9.1 to launch!

Snow Leopard に iLife '11を導入したところ、iPhotoは緊急のアップグレードがあってiPhoto 9.1となった。ドックからiPhotoをクリックするとアイコンがしばらく飛び跳ね、やがて止まった。しかし起動しない。しかもiPhotoがCPUを100%使って応答しない状態。どうにもならないので、iPhotoを9.0にダウングレードしたらちゃんと起動した。

しかし、11月12日にOS Xが10.6.5にアップすると、今度は「iPhotoをアップグレードしろ」とメッセージを出してiPhotoが起動しない。しかたなく再び9.1にアップ。当然、前と同じ現象で起動しない。

とにかくネットで情報収集したところ、どうやらDivXの古いドライバーが干渉するとのこと。2004年製のDivX Pro5.component、DivX MP3 Encoder.componentというふたつのQuickTimeコンポーネントを、/Library/QuickTime (/ライブラリ/QuickTime) から出したところすんなり起動した。

これは難しい。誰もiPhotoとDivXが関係するとは思いもよらない。見つけた人はえらい。


海外でもきっと困ってる人がいるので、同じ内容を英語でも以下に書いておいた。

I installed iLife '11 on Snow Leopard and applied immediate update of iPhoto to 9.1. I clicked the iPhoto icon at the dock, the icon kept bouncing and then stopped. But iPhoto didn't show up, taking 100% of CPU load. The application was not responding at all. After a couple of trials, I downgraded it to 9.0 and it got working fine.

However, OS X was updated to 10.6.5 on Nov. 12th, I got an alert saying "iPhoto needs to be updated" and never launched up. Updated to 9.1 and of course, the symptom was restored again.

Anyway, I researched around the Internet and found that the old DivX driver seemed to be interfering. I removed two QuickTime components: DivX Pro5.component and DivX MP3 Encoder.component, both of which were created in "2004", from /Library/QuickTime. Finally, it worked fine.

What a difficult matter was this! Who can imagine the connection between iPhoto and DivX! What a clever one discovering this! I owe him/her.

11/09/2010

ビデオのコーデック

音楽用や静止画像用のコーデックがわりと単純なのとは対照的に、ビデオのコーデックは複雑怪奇だ。さらにコンテナーという概念も難しすぎる。

最近ではHDのフォーマットが標準的になってきているが、HDといってもひとつじゃない。たとえば、1080iとか720pという表し方をするが、これだけで解像度が決まっているわけではない。フルHDの場合、1920x1080が16:9のピクセル数だが、実際の作業では1440x1080iを用いることがある。しかし、1440x1080は4:3に圧縮された形式で、コーデックを変えた場合に16:9を保つためには1440x810でなくてはならなかったりする。その上、実際には1440x816が使われたりするので、さらにわけがわからない。

QuickTimeでの各種パラメーター設定はなにやらわけのわからないものばかりで、「最適」とはなんのことかも理解出来ない。あまりにもわけがわからなすぎるのに、ろくな解説が見当たらないというのはどうしたものか。

10/20/2010

「しなくちゃだ」

昔、学生宿舎で1年弱の間、同じ部屋で暮らした友人が「明日はテニスの練習で早起きしなくっちゃだし、締切りのレポートも書かなくっちゃだし...」って感じの言い回しをよくしてた。群馬出身の彼の言葉は東京育ちの私にもイントネーションなどほとんど違和感ないのだが、たまに「そうだいなぁ」なんて言うので、やっぱりちょっと違うんだなと思う瞬間があった。「しなくちゃだし...」っていうのもそんな言葉使いのひとつだった。

最近、話し言葉でもTwitterでも「〜しなきゃですね」とか「〜しなくちゃだ」って表現が目立つ気がする。明らかに東京の言葉じゃない。東京では「〜しなきゃならん」とか「〜しなくちゃならない」とか、「きゃ」とか「ちゃ」がくれば必ず「ならない」が次に来るはず。もともと「〜しなくてはならない」が正式な言い回しなので、「〜しなくてはだ」なんて言い方はしないはず。

まぁ方言なら「アリ」なんだけど、昨今これが東京の言葉だと誤認識されているようで、その状況は正直ちょっと気持ち悪い。これまで、群馬の方言だと思ってたんだけど、本当のところはどうなんだろう。調べてみなきゃだ。  あっ。

10/06/2010

ウジが作りだすオーガニックの肥料

ちょっと前に、株式会社緑化隊のウェブのコンサルをしてて、きれいに仕上がったしアップデートも自前でできるようになったため、しばらくご無沙汰していたところ、社長から「新商品を取り扱うことになったので、マーケティングのミーテイングに出てくれ」とのご依頼。事前に見ておくようにと言われたビデオがこちら:




ははぁ、これは社長が以前から注目していた理想的循環システムのヤツですね。

養豚場では毎日、たいへんな量の畜糞が出て、本来は産業廃棄物として有償で業者に引き取ってもらい、焼却処分するものなのだそうだ。しかし、畜糞は発酵させて堆肥にすれば有効な農業用肥料になる。ところが現在野積みは禁止。ちゃんと処理するにはプラントを作って最低4ヶ月しないと堆肥として使い物にならないのだそうだ。その間、近隣にもれる悪臭も問題になる。

一方、はるかロシアでは、将来人間を火星に送り込むために、人間の排泄物を再利用して食料を確保する仕組みをつくろうと研究がすすめられていた。そこで注目されたのが「ハエ」。ハエは世代交代が早く、幼虫の蛆は人の排泄物をあっという間に食い尽くし、体内の菌の作用で堆肥化する。その堆肥は作物を育て、蛆自身はそのまま(っていうかちょっとした加工で)食用のタンパク源となる。研究の末、ハエを完全に家畜化することにも成功し、もし外部に逃げ出しても人の手のないところでは生きることができないようにまでなったそうだ。

そして、千葉の畜産農家でこのハエと畜糞が出会うことになった。コンテナによりプラントをつくり、そこでこの家畜化されたハエをつかって畜糞を処理すると、従来4ヶ月以上かかっていた堆肥製造にわずか7日しかかからなくなった。そしてよくできているのは、蛆がサナギになろうとするときには自ら這いでてきて別の桶の中に入り込むため、堆肥と蛆を人手をかけて分別する手間がかからない。

できあがった堆肥は完全オーガニックで安全。ハエのサナギは特別の工程で茹で上げて餌にすると、これまた抗生物質を与えなくても抵抗力のある魚や鶏を育てることができるのだそうである。

なんてすばらしい!

すばらしいんだけど、登場するのが豚の糞とハエ、蛆と蛆の糞。でもって、サンプルをもらって来た。


蛆の糞だ。リサイクルされたペットボトルに入っている。蓋をあけると.... 臭い....。元気のなくなった観葉植物とか野菜とかに毎日小さなスプーン一杯分をやると、みるみる元気になり、野菜は実をつけまくるのだとか。さっそく、部屋で元気のないなんだかちっとも花の咲いてくれない草にやってみることにした。


でも、臭いので、やっぱり植えかえて土の中にこの蛆の糞を入れてみました。さて、花は咲くようになるでしょうか。

9/17/2010

妻がiPadに夢中

以前、iPhoneとMacBookの間にiPadが成功できるニッチがあるのか、っていう疑問を書いた。iPad発売前だ。

iPhoneとMacBookの間にニッチはあるのか?

またそれ以前にも、タッチパネルPCあるいはタブレット型PCについて過去の事例を考察して、

Appleのタブレット

にiPadの成功要因を予想してみた。まず、iPadはここで挙げた成功要因をクリアしてるのだろうか?

  • 価格が$300程度である
    • iPadは$499からだ。ハードルはぜんぜんクリアできてない
  • 軽くて落としてもダメージがほとんどない
    • これは本隊を軽くしてカバーをつけさせることでなんとかしているかもしれない
  • PCと簡単にシンクしバックアップできる
    • iTunesのおかげで、MacでもPCでもシンクとバックアップは簡単
  • オペレーションにストレスがない
    • ここにストレスがあったらAppleじゃないといえるほどよくできてる
  • いつでもどこでもインターネットから簡単に情報をとりだせる
    • WiFi/3Gでほぼ完璧

評価してみると、値段以外は合格してる。で、これまでに300万台超の大ヒット。私の妻も購入し、すっかりお気に入りだし、85歳近い私の父がそれを見て即、購入をしたというのも想像外のことだった! ちょっと大げさに言うと、妻の一日はiPadではじまり、iPadで終わるようになった。これから日本語の電子書籍が充実してくれば、読書好きの妻のiPad依存度はもっと高くなるだろう。

で、最初の疑問「iPhoneとMacBookの間にニッチはあったのか?」なんだが、Wall Street Journalの9月14日の記事によると、少なくともBestBuyにおいては「iPadはノートPCの売上の50%を食っている」とのことだ。つまり、iPadは従来ノートPCへ向いていた需要をかっさらっている。なので、去年まではカバンの中にノートPCを入れて持ち歩いてた人たちのうち50%が、そのうちにiPadだけをカバンに入れて持ち歩いていることになる。

Steve Jobsの言ってたとおり、NetBookはとても使いやすいモバイルPCではなかった。私もDell Mini 9にMac OS Xをインストールして使ってみているが、とても操作しづらい。「小さくて軽いMacがあれば便利だろう」なんて思っていた私はとんだ勘違いしてたことになる。旅行でMacBookを持って行って、車の中や宿で使ったこともあるが、この前妻のiPadを持って行ったらMacBookより格段に使いやすかった。

ところで、妻の買ったiPadは、「会社に行っても通信ができるように」とWiFi/3Gの一番高いやつを選んだ。8万円超だから、マジにノートPCなみの値段。なのに妻はそれを「重いから」という理由で会社へは持っていかず、家の中だけで使っている。もともと妻はノートPCも持ち歩いてなかったので、やっぱりiPadをノートPCの代用にしているのは間違いない。家のソファーでメールやウェブ、ツイッターをするのには、断然今までのMacBookより便利だ。

結局のところここでの結論としては、iPadの正体は、iPhoneとノートPCの中間のニッチ向けの製品ではなく、情報の"消費"に特化したノートPCの代替品だった、ということだ。

それで私はというと、iPod touchの新しいやつを購入しようかどうか迷っている最中。

5/20/2010

テアトル銀座

今日、父から聞いた話によれば、かつて映画館のテアトル銀座に祖父:亮英が「四季」をテーマに4面の壁画を制作したのだそうだ。東京テアトル社のウェブ上の資料によれば、テアトル銀座がオープンしたのが1946年、昭和21年なので一応戦後だ。だが、その壁画は焼失してしまったとのこと。その後、同じ場所かどうかは定かでないが、シネラマ館テアトル東京が1955年にオープンしている。

祖父の描いた大きな油絵の中に、千葉の牧場の馬のいる風景画があるのだが、これが大連の駅にあったという噂があることを叔父から聞いた。

これらについて、何か写真資料はないものだろうか。

星薬科大講堂の壁画

文士村ガイドの会の関さんから、「星薬科大に文士村の画家6人が描いたという壁画があり、見せてもらえることになった」とのメールをいただいたのが2010年5月10日。私の祖父もその6人の中のひとりだとのことで、その見学に同行させてもらった。

そもそも、星薬科大の壁画に祖父が関わっていたなどという話は聞いたことがなかったので、正直びっくりした。父に聞いてみても「なんかそんなことがあったような覚えはある」程度で、いったいどのような経緯で仕事が持ち込まれたのかもよくわからないまま、実物を鑑賞することになった。

星薬科大がそこにあるということぐらいは承知していたが、実際に近づいたこともなく、ましてやキャンパス内に入るのはもちろん初めてだ。まずは、その講堂の外観の威容に圧倒された。大正13年に建てられたとのことなので、この白いコンクリートの偉大な構築物はすでに80年を超えて現代に存在している。にもかかわらず、その構造といい質感といい、現代建築よりもよほど頑強な印象を保っている。メインテナンスの賜物とも言えるのだろうが、それにしても現役で利用されている建物としての状態の良さに驚かされる。

ドアを開けて内部に入ると、ロビーは3階までの緩やかなスロープの折り返しにより構成されていた。そしてすぐさまその壁画は目に飛び込んでくる。左右の壁面をほぼ埋めるように、並行四辺形の巨大なキャンバスの油絵が描かれている。「推古時代の鹿茸狩り」をテーマに、様々な薬草を採取する女性たちの姿だ。2階から3階にかけては、それよりもさらに大きなキャンバスに、鹿の群れやそれを追う男たちの群像が描かれていた。

詳しいことはまだよくわからないのだが、1956年に関口氏による補筆がなされていることから、おそらくは全体を関口隆嗣画伯が構成し、それにしたがって祖父を含む他の5人が筆をふるったのではなかろうか。絵は大きすぎて写真で全体をいっきに捉えることができない。この絵の迫力は実際にその場に行かなくては「体験」できないものだが、ビデオに雰囲気のみを収めておいた。

5/09/2010

東海道漫画紀行(原)--restored


服部亮英
雲烟の富士=松蔭寺鉢懸松





燃ゆる若葉に、晩春の花を交へ、黒い屋根の間から時々立つ鯉幟りの間を砂塵を巻いて自動車は走る。原だ、原の驛だ、松蔭寺の門前に車を停めて白隠禪師の同乗を尋ねた庫裡の玄關の奥に禪師の木造がある烱々たる眼光は水晶を嵌め、この禪道に於ける彼れが偉大さを永遠に語るに足る者である。

本堂の背面に當って荆業塔がある、今は訪ふ人も少ないと見えて花も線香の灰さへも見えぬたゞ松風が折々サッと吹いて來る程の淋しさ門の側にある脊の高い松の木、これはこれはと物識りの水島が歯莖を向き出して説明して呉れた、備前侯が此の道場を訪れたとき、白隠に何か慾しい物はないかと訊ねた、此のとき白隠答へて「今庫裡ですり鉢を割って困っているそのすり鉢をお呉れ」とそのすり鉢を勿體ないと腐れかけた松の梢に冠ぶせた物とも云ひ、白隠が投げたら恰度あの梢に懸って松の腐れが防いだとか傳説は取りどりで此の鉢懸の松は何處にもよくある奴でどこまでが眞か當てにならぬ宿の外れに出た、眼界を遮るものはないが雲煙朦朧として富士の融資を見る事が出來ぬ、残り惜しいが急ぐ旅の仕様もなく、あの邊が富士の頭なんだらう、廣重が畫面に溢れて一番大きく日本一の富士を描いたのも此の邊だらう、茫々たる水田の彼方が富士の根でその上に黑い線のうねりは慥か足鷹山だらう等あやしい案内役の言葉に想像を描きつ〻走る、街道の兩側には今紫雲英の花盛り、松並木の間を呑氣さうに通る飴やは此の邊の景色には相應はしい點景人物だ。

あちこちに點在する鈴川の宿を貫きて疾走する中右に見えた富士が街道の屈曲に從って左の松並木の間に見える左富士の景はちと馬鹿々々しい、彼方よりも警笛を鳴らし乍ら時代後れの鐡道馬車がやって來た。

東京漫画会の写真

先日、馬込の郷土博物館が、東京漫畫会が制作した「東海道五十三次漫画絵巻」を入手したことを書いたが、その東京漫畫会がまさに大正10年の5月からスケッチ旅行に出かけた時の写真が出てきた。とても小さな写真なので解像度がよくない。




上の写真、前列中央が岡本一平だろうか? 残念ながら祖父の顔しかわからない。下の写真では、菅笠かぶった一行がオープンカーで移動するのを歓迎する人たちが囲んでいる様子がうかがわれる。以下に五十三次のビデオを再掲。

5/08/2010

原 松蔭寺のすり鉢松

祖父の亮英が、東海道五十三次漫画絵巻で描いた、原 松蔭寺の鉢懸松。いったいなんだろうと思っていたのだけど、このゴールデンウィークに伊豆と田貫湖に出かけるついでに、絵に描かれた現地を訪ねてみた。

全く事前の勉強なしに松蔭寺に到着すると、そこにはりっぱな松が何本もある、そして門やお堂もとても古くて威厳のある佇まいのお寺だった。ちょうど、何か新築の建物の工事の最中だったが、入り口の観光看板にもなにやら地元を代表するお寺であることがうかがえる。

それで、みまわしてみると、ありました巨大な松。避雷針まで取り付けてある。その避雷針の横に、なにか茶色のボウルのようなものがかぶせてある! なるほどこれかぁ、鉢懸松は。でも5月というのに葉が茂ってないですねぇ。で、なんでまた鉢がかぶさっていて、祖父はそれを画題に選んだのでしょう。

実はこれ、地元では大変有名なエピソードがありました。江戸時代、今から300年程前、この松蔭寺に白隠慧鶴というお坊さんがいたそうな。松蔭寺は禅宗の寺で、白隠さんは禅宗の中興の祖とされるほど高名な方。その白隠さん、大名からもらったいくつかのすり鉢のひとつを、台風で折れてしまった松に水が入って腐らないようにかぶせてやった。すると松も元気にすり鉢をかぶったまま育っていったというお話。(だいぶはしょってる。)

松は地元で「すり鉢松」として名が通っているようで、原には「白隠すり鉢もなか」というものまであるんだって。

今現在、松がかぶっている鉢は当時のものではなく、昭和60年に懸けられたものだそうだが、祖父たちがここを訪問したのは大正10年、そのころの鉢は江戸時代のものだったのでしょうか。

当日はあいにく富士山が雲の中。でもこの後、田貫湖に着くと富士山が雄大な姿を見せてくれた。

次の日は雨。静岡県立美術館に行って、再び伊藤若冲の絵を見てきた。若冲も白隠慧鶴とほぼ同時代の人。今回の小旅行は江戸時代へのトリップだった。

ナイジェリア詐欺

MacBookをYahoo! Auctionに出品したら、次のような質問が寄せられた:

Hello Seller, Mr kibalo jally I will like to Buy your item Paste on Yahoo Auction to my son i will like to offer you $2,000:00USDollar including the shipment to my Son By EMS to Nigeria i want you to contact me to myvE-mail(kibalojally@gmail.com) i will like you to send me your Bank Account Information Details, Account Name: Account Number: Bank Name: Bank Address Thanks.

新品で、より性能の良いMacBookが10万しないで買えるというのに、中古に$2,000出すような取引を持ちかけること自体、明らかに詐欺目的なのだが、この類、「ナイジェリア詐欺」と言われているそうだ。ただし、廉価版詐欺。


The above quote is the message posted to my auction page of MacBook.   You can buy a brand new MacBook, which is far better than mine, at under $1,000.  This is a self-proved fraud.  I learned that this kind of phishing is called Nigerian Scam.  The cheap version, though.

4/29/2010

CDSDAudioCaptureSupport.kextは正しくインストールされていない

iTunesとかがアップデートした際にインストールを行うと、このようなアラートが出ることがあるが、何事? と思うと、これがRoxioのToastに付随するCD Spin Doctorの関連ファイル。Toastもよくアップデーターが出るが、その時Toast本体のみアップデートを実行してCD Spin Doctorは立ち上げてないことがある。それがいかんらしい。Toastのアップデート後にCD Spin Doctorを最初に立ち上げると、こちらもアップデートのインストール・プログラムが立ち上がる。そしてめでたく当該ファイルもアップデートされるということのようだ。

フロッピーの話 第4話

まぁまぁの寿命の長さだった3.5インチのパソコン用フロッピーに比べ、極端に短い寿命だったのがワープロのフロッピーだった。

私が大学3年生の時、父がOASYS 100Sという70万くらいする高額なワープロを買った。4年生になって卒論を書く際にそれを半年くらい借りて、まず発表用原稿を書き、それを編集して卒論を書いて提出した。日本語ワープロで卒論を書いた最初の世代だ。当時、卒論はたいてい手書きで、担当教授に赤を入れられるたびに清書しなおすのが普通だった時代に、超効率良く文章を仕上げることができた。なにせ、思いついたことから書いていけば、文章の入れ替えや章立ての変更は後からできるのだから、リニアに書いていかなければならない手書きとはまったく違う。「ワープロは教育的でない」などとわけのわからないことをいう先生とかもいたっけ。


で、そのOASYS 100Sのフロッピー、他のOASYS 100シリーズとまるで互換性がない。そもそもOASYSのフロッピー自体、富士通純正の専用のものしか使えないという、今では到底考えられない仕組みを採用していて、もちろんMS-DOSとの互換性も全くなかった。特にOASYS 100Sのフロッピーは早々に見捨てられ、そこに保存した文書はOASYS 100Sでしか読み込めないというひどい状況。70万もしたワープロがそんなことでいいのかと思うが、当時ワープロは100万以上があたりまえで、オフィスでも1台を社員が予約しながら共同で使うというものだった。なので見捨てられたのは比較的安い方の機械ということではあるが、それでも70万だ。

OASYS専用のフロッピーとは言っても、なんらかハックする方法はあったようで、WizardryというPC98用のフロッピーバックアップソフトを使うと、セクターごとコピーするので一般に販売されているフロッピーもOASYS用に転用できた。セクターが読めるのなら、なんとか中身を吸い出す手段はあるのだろうが、プログラマーではないのでそんなものは作れない。OASYS 100Sは、同機種同士をつないでデータ通信するオプション・プログラムはあったが、そんなものは使う機会もない。結局、OASYS 100Sで作られた文書は、複数のフロッピーに保存したとしてもプリント以外に出口がないまま、腐るのを待つだけである。

話は変わるが、数年前に見つけて興味を持って買ったものに、Individual ComputerのCatweasel MK3というのがある。これは実は独立したフロッピー・コントローラー付きのPCIボードで、ドライバをインストールすれば、XPから多様なフォーマットのフロッピーを読むことができる魔法の機器だ。MacのGCRフォーマット400KB、800KBにも対応してたりするので、これと5インチ・ドライブ使えば古いフロッピーからデータを吸い出すことができるかもしれない。けど、買っただけでちゃんと試してないところが、私のだめなところ。

おわり 第1話に戻る

4/28/2010

フロッピーの話 第3話

90年代前半まで、日本のオフィスで主役のパソコンはNECの9801シリーズだったので、それが採用している2HD 1.2MBのフロッピーは間違いなく業界標準の地位にあった。AXパソコンやJ3100など、IBM PC互換を謳ったパソコンでも1.2MBのフロッピーが読めなければ市場に入り込めない状態が続いていた。だが、DOS/Vの登場とWindows 3.1の登場でNECのポジションが揺らぐ。圧倒的に安価なパソコンが供給されはじめ、Windowsが過去のソフトとの互換性の問題を絶ち切ってしまったのだ。NECも9821でIBMと同じ1.44MBのフロッピーを採用することになった。

そしてWindows 95の登場。これによって、ユーザーはついにPC-98の流れと決別することになった。そしてようやくフロッピーは2DD 720KB、2HD 1.44MBが標準となる。しかし、1.2MBのフロッピーの読み書きができる3モード対応のフロッピー・ドライブは今でも販売されている。一方で、2DD 640KBのディスクに書き込まれたデータは、もはや読み出すことができなくなってしまった。

その3年後の1998年、ついにフロッピー・ドライブを持たないコンピューターiMacが登場。小サイズのデータ交換はネットワークを通じて行うことが一般化することとなった。iMacの登場後も、フロッピー・ドライブはUSBで増設されてしばらく使われ続けたが、Macユーザーにとって重要なことは、ここでついに400KB、800KBのフロッピーが切り捨てられ、そこに蓄積されたデータやアプリは全く読み出せなくなってしまったということだ。MacGolf、Studio Sessionなどのソフトとのお別れだ。さらにその3年後の2001年、OS Xのデビューで、Macはフロッピーとほぼ決別することとなった。現時点で、USBでフロッピー・ドライブを接続しても、Snow Leopardではフロッピーにまともに読み書きできない。

そのかたわら、PCがフロッピー・ドライブを搭載しなくなったのはMacより5年はあとだ。自作PCではあいかわらずフロッピー・ドライブは搭載されつづけてきた。ハードディスクなしに手軽にPCを起動させることができるメリットがあったからだろうか。だが、この2〜3年でUSBフラッシュ・メモリーが低価格化し、そこからの起動も簡単にできるようになると、ついにフロッピーにも終焉の時が来たのだなとしみじみと感じる。

振り返ってみると、フロッピーはデータの交換に重宝してきたようだが、わりと互換性には問題があったのだなと思う。記録したものを読める環境がなくなるというのはかなり致命的な問題だ。文書をいくら電子化しても、読めなくなっては意味がない。結局、紙に印刷したものの「記録力」の方が高かったということになる。

ハードディスクにしても、今やSASI、SCSI、PATAといったインターフェースが過去のものとなろうとしている。MO、ZIPなど、もっと短命なメディアもあった。

民生品に目を向けると、レコード、カセットテープ、DAT、VHSビデオ、そしてMDさえも過去のメディアとなりつつある。ある媒体にアーカイブされたものは、それを読み出す装置なくしてはなんら意味を持たない。

結局のところ、データを保存するためには、いつも最新のメディアに最良の状態でコピーし続けるしかないということだ。しかも、分散して同じものをできるだけ大量に。コピー・プロテクトがくだらない考えだと思う根拠はこういうことだ。

...もうちょっとつづく

フロッピーの話 第2話

同じ2DDのフロッピーでも、PC98やIBM PCとMacとでは記録の方式が異なる。レコードとCDほど違うので全く互換性がないという言われ方もしてて、それはちょっと言い過ぎだが、ディスク・ドライブのコントローラーが違うので根の深い非互換性ではある。

Macが採用していたフロッピー・ディスク・コントローラーはIWM(Integrated Woz Machine)というApple II由来のプログラム・チップで、こいつは回転数をコントロールしながらCGR(Group Code Recording)という方式で読み書きするようになっており、その緻密なコントロールのおかげで少々多めの容量が確保できる。DDで400KB、2DDで800KBというのがMacでのフロッピーの容量だ。その名のとおりSteve Wozniakが開発したディスク・ドライブ・コントローラーをワンチップ化したものがMacに採用されたおかげで、Macユーザーは80KBほどの余分な容量を手に入れることができた。その後圧倒的に普及するIBM PCとの互換性の問題が当時それほど深刻ではなかったと言えるだろう。

ところが、IBMやNECが採用しているのは回転数は変化させずにMFM(Modified Frequency Modulation)という方式で読み書きするようになっている。ただし、NECを始めとした国産メーカーが採用した方式では容量が2DDで640KB、IBMが採用したのは2DDで720KBだった。同じMS-DOSを使っていたのに、当時はアメリカと日本ではフロッピーに互換性がなかったというのも驚きだ。データ交換のニーズというのは、それほど大きくなかったのだろう。

3.5インチ・フロッピーが2HD時代になって、MacはApple SuperDriveでMFM方式を採用する。容量は1.44MBでIBMと同じになった。だがPC98のフロッピーにはなぜか1.2MBの容量が採用される。この規格でフォーマットされたフロッピーはMacで読めないばかりかIBM PCでも読めない。ただし、この頃のPC98では2DDは相変わらず640KBが標準だったが、720KBでフォーマットする手立てができたので、異機種間でのデータ交換は720KBの2DDフロッピーが主役となった。アメリカでは2HDのフロッピーがデータ交換の標準だったに違いない。LANがオフィスに導入されるようになる以前、1992年ごろの話だ。それでもMacだけはLocalTalkというLANでファイル共有、プリンタ共有が当たり前だった。

...まだつづく

フロッピーの話 第1話

Sonyが3.5インチのフロッピーディスクの生産を2011年3月で終了するというニュースがあった。コンピューターの進化の速度を考えると、長い寿命であったと言えるのかもしれない。

フロッピーとの初めての出会いはPC-9801用の5インチのものだった。大学のイベント・サークルで知り合いの会社から貸してもらってワープロに使ってたパソコンなのだが、当時のワープロは「松」。「ユーティリティ」というマニュアルに書いてある言葉がわからずに初期化してしまったことを覚えてる。

大学の研究室が鉱物分析装置の制御に使ってたのがDECのコンピューター(PCではなかったと思う)で、そいつは8インチのフロッピーにBASICのプログラムを入れていた。ディスプレイがなくて、「キーボード・プリンター」なるものが入出力用についていて、画面に出力する代わりに紙に文字が打ち出された。入力プロンプトが紙にプリントされるのだ! コマンドも紙にタイプする。タイプミスしたらバックスペースをこれまたタイプする。紙には「\\\\」とプリントされて何文字戻ったかがわかる。それでもパンチカード入力にくらべると格段にインタラクティブ。1985年ごろの話だ。

3.5インチのフロッピーに出会ったのは就職した年、1986年。当時はまだ5インチが主流だった。3.5インチのディスクは2DDが1枚700円〜1000円だったと思う。5インチはいくらだったか覚えてないが格段に安く、3.5インチを使う意味がわからなかった。しかし結局私は、会社の中でもっとも早く3.5インチのフロッピーを使い始めることになる。なぜなら、Mac Plusを買ったからだ。

Mac Plusのフロッピー・ドライブは1機のみ。しかも2DDまでしか使えない。当時、PC-9801は5インチのドライブを2機積んでいて、立ち上げもファイルの記録もフロッピーのみが普通だった。たいてい1枚のフロッピーにMS-DOSと日本語変換FEP、そしてアプリケーションが入っていて、このディスクは挿しっぱなし。2機目の方に保存用のディスクを入れて使う。

Macもフロッピー立ち上げが基本。ドライブ1機でどうするのかと思ったら、こいつ必要に応じて自分でディスクを自動的に吐き出して、交換を求めてくる。PC98がいちいちレバーを上げたり下げたりしてフロッピーの抜き挿しをしなくてはならなかったのに比べ、なんてかっこいいんだ!って思った。自分の意思でフロッピーを出したいときも、画面のフロッピーのアイコンをゴミ箱にドラッグすると自動でMacがフロッピーを吐き出す。吐き出すタイミングで「オエーッ」って声を出すようなソフトまであったり(Mac OS Xに移植されてた!)、フロッピーの取り扱いそれだけでMacを持っている優越感に浸れたものだ。

で、2年もするとPC98でも3.5インチが主流化してくるのだが、そうなるとDOSとMacでデータ交換がしたくなる。ところがMacとPCでは同じ2DDのフロッピーでもフォーマットが異なっていた。PC98では640KBの容量が標準なのに、Macは800KBの容量が確保できた。アメリカのIBM PCは720KBだ。なんでこんなことになってたんだ? たぶん特許の関係だ。いや、Steve Wozniakのせいかもしれない。

...つづく

4/27/2010

集中から分散へ

古くからある発想だけど、最近特に集中していることによる弊害が目立つ気がする。集まった金は誰かが使う。ミツバチが少しずつ集めて貯めたはちみつを、人間がかすめとってしまうように、税金も受信料も保険も、集まった金は思わぬ他人に使われてしまう。

政府も官僚機構も会社も学校も、権力が集中すれば、社会はそこから構造が腐る。

集中するから腐敗する
集中するから狙われる

Rescued Blog Entries

Following articles are rescued from my old blog in my server.   The lower, the older.



# Enabling Remote Disc on a non-air mac
カテゴリ: /what's up
Remote disc is disabled on non-air macs. To enable it, following commands works.

defaults write com.apple.NetworkBrowser EnableODiskBrowsing -bool true
defaults write com.apple.NetworkBrowser ODSSupported -bool true

投稿者: Toshio Hattori
@ 2009/06/01 23:08:43 JST ( 272 コメント | 0 トラックバック )

# Sync hardware clock to system clock
カテゴリ: /server/Dan Small Linux
There's a command to sync hardware clock to system clock:

hwclock --systohc

With the combination with "ntpdate", I may be able to adjust the time every reboot of the system.
投稿者: Toshio Hattori
@ 2009/03/09 11:51:31 JST ( 134 コメント | 90 トラックバック )

# bind error -- forwarding
カテゴリ: /server/Dan Small Linux
The DNS (bind) daemon occasionally starts belching out:

sysquery: no addrs found for root NS (a.ROOT-SERVERS.NET)

to /var/log/message in an awfully high frequency. Once it happened, this might have consumed system memory causing the bind and other daemons to hang. I had dns trouble three times within a couple of months. /var/log/message is revised frequently enough for me to miss the above repeating lines, so I had no idea until now. I think I've finally isolated it!

This was an error when bind tried to resolve a name by contacting to the ROOT. In the named.conf, I let bind "forward only" the provider's address.

Today, I modified "options" in named.conf like:

options { directory "/etc/bind";
forward only;
forwarders{ [provider's name server IP];
};
};


Refference:
http://www.kozupon.com/bind/forward_err.html
投稿者: Toshio Hattori
@ 2009/02/27 19:28:16 JST ( 151 コメント | 7 トラックバック )

# manually add kext in /Extra/Extentions1
カテゴリ: x86
DellEFI puts necessary kext files into /Extra/Extentions1 automatically, on your Dell Mini 9. When you put any kext into /Extra/Extentions1, execute:

sudo kextcache -a i386 -m /Extra/Extensions.mkext /Extra/Extensions1


投稿者: Toshio Hattori
@ 2009/02/10 18:56:17 JST ( 1165 コメント | 8 トラックバック )

# Windows VIsta password expiration
カテゴリ: /what's up
Windows vista has six versions. Home Basic and Home Premium have some limitation in user control, some of which are really question. One example is that Home Editions force the user to change his/her login password within every 42 days of period. The other version allow the administrator to set the password expiration from control panel. But Home Editions don't.

It is crazy to force the home user to change password this frequently. I searched around the internet and finally found the method to set the expiration to "Unlimited".

1. Open start menu
2. Type cmd in white line (”Start Search”) area
3. Right click on cmd (at top) and click Run as administrator.
4. Type net accounts /maxpwage:unlimited and press Enter.
This will stop password expiration in vista.
Close the command prompt window,
when you get “The command completed successfully” message.

That is it. "net accounts" command works for all accounts on the PC. "net user 'username'" command shows the individual setting.



投稿者: Toshio Hattori
@ 2009/02/08 0:50:06 JST ( 0 コメント | 0 トラックバック )

# Leopard Installer Disk
カテゴリ: x86
There are several hidden folders on the DVD. To open the installer package, open Terminal and type:

open "/Volumes/Mac OS X Install DVD/System/Installation/Packages/"

Then reboot is not necessary to install. OSInstall.mpkg is the target file to double click on.
投稿者: Toshio Hattori
@ 2009/01/27 23:17:44 JST ( 0 コメント | 4 トラックバック )

# Network Accounts
カテゴリ: x86
9. Network Accounts can not log in. Doesn't display "Other Users..."
> Actually, this was not an issue. On the client machine, I ran "DirectoryAssistant.app" to recognize the OSX Server. That was it.
投稿者: Toshio Hattori
@ 2009/01/21 11:51:47 JST ( 0 コメント | 86 トラックバック )

# summary
カテゴリ: x86
1. The resolution is stick to 1024x768 by kexts for GMA950
> Resolved by D945GCLF2 package
2. The LAN doesn't work
> Almost resolved by installing RTL8102 driver, however, there seems to be
problem in detecting AFP protocol. Finder finds a Mac as a PC.
3. The sound doesn't work
> Resolved by D945GCLF2 package.
4. Remote Screen access causes kernel panic
> Resolved by D945GCLF2 package
5. It never launches without BOOT-146 (EFI emulator) CD
>Resolved by PC EFI v9
6. Doesn't sleep at all
>Resolved after updating BIOS to 0140.
7. Shutdown works but reboot doesn't
>Resolved by OpenHaltRestart.kext.

Now there remain some network related issues.
8. On-board LAN fails to find AFP server.
9. Network Accounts can not log in. Doesn't display "Other Users..."
投稿者: Toshio Hattori
@ 2009/01/20 23:09:12 JST ( 1082 コメント | 6 トラックバック )

# sleep becomes fine
カテゴリ: x86
I flashed the BIOS of D945GCLF to 0140. Now sleep is working alright. LAN driver from Realtek as well, was installed and functioning now. The OSX Server is recognized as a PC on the new LAN port. That's the strange thing remained.
投稿者: Toshio Hattori
@ 2009/01/19 1:16:44 JST ( 0 コメント | 6 トラックバック )

# D945GCLF is now working
カテゴリ: x86
In the dream of OSx86 on D945GCLF, the system is now working and successfully resolution of screen became changeable. The display was also recognized. Sleep seems working, although, unfortunately, the power supply doesn't sleep.

At first, I installed all kexts included in the D945GCLF2_boot_132.iso and rebooted. I found that the audio became functional but the screen resolution was still the same. I tried dsdt patcher but nothing happened. I tried installing kexts and dsdt.aml by UOI selecting Intel D945GCNL mobo and rebooted. No differences in result.

I looked into the system BIOS and changes the aperture size from 256 to 128. This time, I got kernel panic. I turned the aperture size back to 256 and reboot. Then, the resolution was back to 1024x768 and the menu display's the monitor's name and multiple resolutions, finally.

The network adaptor showed a strange behavior not obtaining a right address by DHCP. And every time I reboot the PC, I get an error about USB consuming too much power.

I replaced dsdt.aml by running dsdt patcher and reboot again. Finally, it got a right IP address by DHCP.

It is partially mysterious that the system suddenly became functioning fine. I suspect there was something wrong with the BIOS and changing value of the parameter might make the everything flow. God only knows.


投稿者: Toshio Hattori
@ 2009/01/17 23:02:08 JST ( 0 コメント | 4 トラックバック )

# Universal OSx86 Installer
カテゴリ: x86
I found Universal OSx86 Installer from the same organization as the author of DSDT Patcher. The package includes a very organized manual and the tool itself is well designed. In fact, I successfully changed the default screen resolution to 1280x1024 from standard 1024x768.

However, the graphic chip has not been controlled correctly. It doesn't recognize the monitor.

There are many mobo names listed in their plugin menu, which enable the appropriate install for each hardware condition. D945GCLF is not listed unfortunately. But I think it's a matter of time until the plugin package will be ready because it's a major mobo. I'm just crossing fingers.

http://pcwizcomputer.com

投稿者: Toshio Hattori
@ 2009/01/16 11:57:55 JST ( 1 コメント | 5 トラックバック )

# progress in vanilla
カテゴリ: x86
I've got a little progress in my D945GCLF OSX dream. After iATKOS failed, I reinstalled the retail Leopard by using the boot-146 CD. This time, I installed PC EFI v9 on the same PATA hard disk. "boot" and "Extra" folder were created in root directory. I copied "Extension" folder of boot CD, into "Extra" in HD. Then, selected the HD in the "Startup Disk". Then I restarted without boot CD inserted. Come on! Yeah, it successfully started OS X!

I updated the OS to 10.5.6. Fine. I copied some .kext's from someone which are said to be compatible to GMA950 graphic chip by using Kext Helper application and also copied DSDT.aml, which is distributed with the kext's, to the root directory. The rebooting resulted system hang-up with just showing a grey apple logo mark. I went back with boot CD and deleted the DSDT.aml. The system came up alright.

Now, only #5 of the left issues was resolved. To organize the process of OS boot up, leaving a memo below:

1. PC loads BIOS and knows hardware information.
2. BIOS program looks for MBR to know where the first block to read.
3. In the MBR, single partition is defined and the BIOS read the GUID partition table.
4. Bootloader "boot" gets read first and this is actually EFI emulator.
5. "boot" looks for DSDT.aml and "Extra" folder (in initrc.img on boot-CD) to get hardware information and to load appropriate drivers.
6. "boot" remount the startup disk and the final OS gets blessed.

I'm still not confident about the above understandings.
投稿者: Toshio Hattori
@ 2009/01/15 20:51:38 JST ( 0 コメント | 0 トラックバック )

# iATKOS 5i
カテゴリ: x86
http://forum.insanelymac.com/index.php?showtopic=110282&st=143

Reading through the above article, I tried iATKOS 5i. It was not successful and couldn't see other resolution than 1024x768. I don't think I fully understand how the OS boots up. I discovered there is a BIOS menu I can choose for booting: normal or advance. The exact meaning I don't know. Need more study.


Here's another challenger:
http://4coredual.seesaa.net/
投稿者: Toshio Hattori
@ 2009/01/15 16:21:12 JST ( 0 コメント | 8 トラックバック )

# DSDT.aml
カテゴリ: x86
DSDT.aml seems to be a special file for boot-up-sequences of UNIX-like OS'es. I'm not sure, now. There's a note about it:

http://kazmuzik.net/lj/295997.html
投稿者: Toshio Hattori
@ 2009/01/13 0:42:53 JST ( 0 コメント | 7 トラックバック )

# Intel D945GCLF
カテゴリ: x86
I'm dreaming to install Leopard on D945GCLF. By using BOOT-146 (some variation of BOOT-132 maybe), I successfully installed Leopard form the retail DVD. But there remain several issues left:
1. The resolution is stick to 1024x768 by kexts for GMA950
2. The LAN doesn't work
3. The sound doesn't work
4. Remote Screen access causes kernel panic
5. It never launches without BOOT-146 (EFI emulator) CD
6. Doesn't sleep at all
7. Shutdown works but reboot doesn't

I want to dream installing iATKOS instead working on current installation.
投稿者: Toshio Hattori
@ 2009/01/11 1:52:00 JST ( 0 コメント | 6 トラックバック )

# 16080 had gone finally
カテゴリ: /server/OS X Server
By my further investigation, I finally discovered the config file called "blog.properties" in /Library/Tomcat/blojsom_root/webapps/ROOT/WEB-INF//. There are two entries:  
blog-base-url=http://xxx.xxx.xxx:16080/
blog-url=http://xxx.xxx.xxx:16080/weblog/ 

I deleted both 16080s and make the browser reload the page. It worked OK. No need to reload the server service.

This must be an error in coding of Mac OS X server. 16080 in this file should be taken off when the administrator unmarked the check box of "Performance Cache".


投稿者: Toshio Hattori
@ 2009/01/11 1:41:09 JST ( 0 コメント | 99 トラックバック )

# 16080 issue continues
カテゴリ: /server/OS X Server
On this weblog, the menu listed right side still navigates us to port 16080. I'm currently searching something in the internet for the solution. I learned that this weblog is powered by a Java program called "blojsom", however, it didn't help me so far.

Here's something I've found:
http://www.macosxhints.com/article.php?query=backup&story=20011218175623108
投稿者: Toshio Hattori
@ 2009/01/11 0:55:05 JST ( 15 コメント | 17 トラックバック )

# .htaccess
カテゴリ: /server/OS X Server
.htaccess defines the access type of the directory.

-+-+-+-+-+
AuthName nameOfService
AuthType Basic
AuthUserFile /documents/.htpasswd

require valid-user
投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/12/15 23:46:37 JST ( 0 コメント | 15 トラックバック )

# 16080
カテゴリ: /server/OS X Server
The web service force the port to 16080 when the directory name is not ended with "/". 16080 is the port number for performance cache. Once I uncheck the Performance Check in the management tool, the port became stick to 80.


投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/12/15 22:45:32 JST ( 461 コメント | 17 トラックバック )

# HandBrake
カテゴリ: /what's up
Today, I tried to encode a whole DVD disk using newly obtained HandBrake 0.9.3. It past more than 8 hours and didn't finish it. I mistakenly put the computer sleep and then I realized that I was in the middle of encoding! I wake up the computer right away but it resulted kernel panic.

I learned that such a heavy encoding should be done on the server. The lost hours will never be back.


投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/12/05 0:49:53 JST ( 0 コメント | 9 トラックバック )

# loose days
カテゴリ: /what's up
I'm spending time very loose these days having nasal catarrh.
投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/11/21 20:46:34 JST ( 0 コメント | 69 トラックバック )

# Aliases
カテゴリ: /server/OS X Server
Today, I realized that the file which is referred from /etc/aliases should not be rw-rw-rw. The mail to the list is rejected by the reason: world writable include file. I chmod'ed to rw-r--r--, then it worked.


投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/11/16 21:59:38 JST ( 0 コメント | 1 トラックバック )

# The Who at Yokohama Arena
カテゴリ: /what's up
On 14th, I was at Yokohama Arena to see The Who. It was since 2004 when they appeared on Rock Odyssey festival at the International Stadium of Yokohama, for me to see them playing live!

Total 19 songs were played. It was very solid rather than wild. Zak Starkey was impressive as always, however, Pino's base solo on My Generation sounded indistinctive and blur. It reminded me that John Entwistle was entirely lost and renewed the fact, he was a lead guitarist in The Who.

The show ended with very sad song: Tea and Theatre. I felt like they were telling their last words to the audiences. The live was totally great, though.
投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/11/16 21:52:52 JST ( 0 コメント | 35 トラックバック )

# Dave Hirao RIP
カテゴリ: /what's up
Dave Hirao passed away on Nov. 10th. I'm not a man in his generation, but I was knocked down by the energetic sound of Golden Cups on the vinyls backed by their technique. The music was far beyond so-called GS.
投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/11/12 0:43:52 JST ( 170 コメント | 10 トラックバック )

# maintenance in Okinawa
カテゴリ: /what's up
The jukebox installed in Okinawa, seems to be broken. I need to replace the computer core. The local agent I worked with three years ago, was "Prostaff". I e-mailed the sales person but the e-mail was bounced back. I placed a message using their web page but I don't have any response so far...

What can I do for it?

投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/11/11 22:55:13 JST ( 0 コメント | 9 トラックバック )

# sshd
カテゴリ: /server/Dan Small Linux
Tremendous attacks have been observed to port 22. I tried to block those attacks from outside by specifying ListenAddress in shhd_config. But once I added one entry in the file, the sshd gave an error. I changed the port number from 22 to 10022 for the temporal solution.

My terminal can access by adding an option -p to ssh command.

投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/11/10 1:58:21 JST ( 0 コメント | 0 トラックバック )

# Time Zone
カテゴリ: /server/Dan Small Linux
When the DSL boots up, knoppix-autoconfig, dsl-config and bootlocal.sh are sequentially executed. Initial environmental values are set in knoppix-autoconfig and dhcp runs. In this process, resolv.conf seems to be modified. The command "/sbin/pump" obtains the info from DHCP server.

Time Zone is set by which language was selected prior process. If $LANGUAGE was not set, this script set it to "us".

By replacing US/Eastern by Asia/Tokyo in "us" case, the system should be set to Tokyo Time Zone at the start up.

hwclock --show
displays the hardware clock.

hwclock --systohc
adjust hardware clock to the sytem.


By the way, the name of environmental value is "TZ".
投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/11/09 18:29:40 JST ( 3 コメント | 9 トラックバック )

# eth0
カテゴリ: /server/Dan Small Linux
There is a shell script named eth0.sh in /opt and this seems to assign the ip address, netmask and gateway. eth0.sh is called from bootlocal.sh.
投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/11/09 17:42:09 JST ( 0 コメント | 5 トラックバック )

# NTP #4
カテゴリ: /server/Dan Small Linux
I examined in detail on the log file regarding that opennptd doesn't adjust the time.

Nov 9 14:26:41 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 292.190567s
Nov 9 14:29:56 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 292.151774s
Nov 9 14:31:45 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 292.057357s
Nov 9 14:35:15 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 291.891245s
Nov 9 14:39:15 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 291.823276s
Nov 9 14:41:15 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 291.736495s
Nov 9 14:43:45 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 291.650226s
Nov 9 14:47:45 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 291.494873s
Nov 9 14:50:15 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 291.435638s
Nov 9 14:53:45 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 291.261017s
Nov 9 14:57:13 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 291.211648s
Nov 9 14:58:14 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 291.158179s
Nov 9 15:01:15 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 291.056833s
Nov 9 15:02:45 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 290.917359s
Nov 9 15:07:00 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 290.829080s
Nov 9 15:09:15 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 290.794360s
Nov 9 15:11:45 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 290.691188s
Nov 9 15:14:31 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 290.608049s
Nov 9 15:17:15 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 290.521876s
Nov 9 15:19:45 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 290.366670s
Nov 9 15:23:15 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 290.262782s
Nov 9 15:25:45 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 290.211565s
Nov 9 15:28:33 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 290.104814s
9 Nov 15:50:21 ntpdate[17742]: step time server 218.25.69.163 offset 289.522621 sec
Nov 9 15:30:33 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 290.001484s
Nov 9 15:34:04 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 289.917975s
Nov 9 15:35:45 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 289.849693s
Nov 9 15:38:09 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 289.743090s
Nov 9 15:40:50 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 289.645090s
Nov 9 15:43:45 box daemon.info ntpd[14390]: adjusting local clock by 289.568813s

It was actually doing very slowly! Someone says the system call "adjtime", which is used by openntpd, can not treat a big value. That might be true. Every adjusting in the log shows very slight progress 0.1s by 0.1s.

投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/11/09 16:01:36 JST ( 46 コメント | 80 トラックバック )

# NTP #3
カテゴリ: /server/Dan Small Linux
openntpd is now running as a daemon and I wonder why two processes are running. It's strange either that the openntpd seems to detect the time gap between the ntp server and local, but it doesn't adjust the time at all. ntpdate works perfect, though.

Looking at the /var/log/messages, other daemons like named leaves incorrect time stamps. Mystery.

投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/11/09 1:58:54 JST ( 0 コメント | 9 トラックバック )

# NTP #2
カテゴリ: /server/Dan Small Linux
I discovered an article telling that /etc/apt/sources.list must be modified to make it work correctly. Per its advice, I comment-outed all the lines and add:

deb http://ftp.debian.org/debian/ sarge main contrib non-free

apt-get update ended successfully, however, apt-get install ntp showed some errors again. I tried apt-get install ntpdate and it was successful. dtpdate was installed under /user/sbin. The expression should be:

ntpdate 211.932.200

The time was adjusted.

I found openntpd in the apt-cache result. It was also successfully installed under /user/sbin. The config file is located in /etc/openntpd. There is a shell script named openntpd in /etc/init.d. Finally got here.

投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/11/07 23:11:21 JST ( 22 コメント | 15 トラックバック )

# NTP
カテゴリ: /server/Dan Small Linux
Today, I'm trying to set NTP daemon to the DSL. First, I tried apt-get to download and install ntpd having thought it's the simplest way. "apt-cache ntp" listed some entries. I chose "ntp" and issued "apt-get install ntp". But it resulted in some errors telling "Failed to fetch .... "

Holy cow! Packages can't be found because the list was outdated.

I downloaded original ntpd source from www.ntp.org and tried to install it. But DSL doesn't have gcc and make.

I'm at a loss.

投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/11/07 21:55:57 JST ( 0 コメント | 6 トラックバック )

# daemonize
カテゴリ: /server/Dan Small Linux
To daemonize sshd process at the start up, it required to set the same symbolic link to /etc/init.d/ssh in rc2.d, rc3.d. rc4.d and rc5.d directories by the name:S[NN]ssh. I put 25 to [NN] which means the process launches after "bind".

投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/11/06 14:11:51 JST ( 0 コメント | 7 トラックバック )

# amazon always win
カテゴリ: /what's up
I'm selling a book in Amazon. I put the price tag 1750 yen for it where the new one is sold at 2310 yen. I realized that the delivery costs the customer 340 yen for purchasing my book, on the other hand, the new one costs zero under the Amazon's service because the price is higher than 1500 yen. My offer doesn't look sweet for customers at all!
投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/11/06 1:46:43 JST ( 0 コメント | 0 トラックバック )

# daemonize sshd for dns
カテゴリ: server
The server "genuine" is running bind and it has been daemonized, since when it was installed by apt-get. I want to sshd to be daemonized, too. On DSL, I may have to add some code in rcS.d. I'm not quite sure, though.

Meanwhile, from the security point of view, I have to apply some technique to protect others from illegal accesses.

投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/11/05 1:20:37 JST ( 0 コメント | 13 トラックバック )


# first step to record my daily work
カテゴリ: /what's up
I'm not a kind of men who can maintain a diary. It's rather pain to me writing something day by day. However, it'll be a first step to change my life from a consumer to a creator, I think.

This is another good chance for me to learn weblog and other features of Mac OS X Server. It's very important for to record what I did to the server, too.

OK, let's begin.
投稿者: Toshio Hattori
@ 2008/11/03

4/20/2010

ClamAVのアップデート

Mac OS X Server 10.4.xには、メールのウィルスチェック用にClamAVが採用されているが、2010年4月15日以降、このClamAVのver.0.95以前のものが機能しなくなる。これはClamAVがわざと古いバージョンのものを新しくさせるために仕組んだことで、メールログには



Apr 20 02:56:50 whirlpool postfix/smtp[21048]: 681FE218E0D: to=<xxxxxx@xxxxxxxx.co.jp>, relay=127.0.0.1[127.0.0.1], delay=16525, status=deferred (host 127.0.0.1[127.0.0.1] said: 451-4.5.0 Error in processing, id=20734-08, virus_scan FAILED: virus_scan: ALL VIRUS SCANNERS FAILED: Clam Antivirus - clamscan av-scanner FAILED: /usr/bin/clamscan unexpected exit 50, output="... *********************************************************** 451-4.5.0 LibClamAV Warning: *** This version of the ClamAV engine is outdated. ...*** 451-4.5.0 LibClamAV Warning: *** DON'T PANIC! Read http://www.clamav.net/support/faq *** 451-4.5.0 LibClamAV Warning: *********************************************************** 451-4.5.0 LibClamAV Error: cli_hex2str(): Malformed hexstring: This ClamAV version has reached End of Life! Please upgrade to version 0.95 or later. For more information see www.clamav.net/eol-clamav-094 and www.clamav.net/download (length: 169) 451-4.5.0 LibClamAV Error: Problem parsing
database at line 742 451-4.5.0 LibClamAV Err:

などと表示されて、結局メールが届かなくなるもんだから、"DON'T PANIC!"と書かれていてもびびってしまう。で、この解決策はこれ。http://osx.topicdesk.com/content/view/62/41/

Xcode 2.5をインストールし、あとはPDFに書かれた指示通り、注意深くコマンドを入れていけばver.0.96にアップデートできる。

4/19/2010

東海道五十三次 漫画絵巻

岡本一平は、手塚治虫、田河水泡以前に日本の漫画の歴史の中で重要な役割を果たした人なんだけれども、その業績のひとつに、当時新聞雑誌で風刺漫画や似顔絵を描いていた人気画家を結集して「東京漫畫会」の設立がある。「漫画」というジャンルを確立し、需要を喚起していこうという活動だったようだが、これはおおいに注目を集めたようだ。そして、中央美術協会という民間美術団体がこれに目をつけ企画したのが、漫画家に東海道を車で旅させ、漫画による東海道五十三次をつくりあげることだった。

大正10年の5月1日、東京漫画会所属の、岡本一平、清水對岳坊、代田収一、池部鈞、下川凹天、小川治平、在田稠、森島直三、中西立頃、前川千帆、幸内純一、宍戸左行、山田みのる、近藤浩一路、細木原青起、池田永治、水島爾保布、そして私の祖父:服部亮英の計18人は、すげ笠姿で日本橋を皮切りに京都までの広重の描いた東海道を車で辿った。この企画は予め広報されていたので、一行は各地で大歓迎されたらしい。この旅でのスケッチをもとに150部限定で編纂されたのが、ここで紹介する東海道五十三次漫画絵巻 上下巻セットだ。

特筆すべきは、すべて画家自身による肉筆手描きであり同じものは存在しないということ。同じ場所を同じ画家が描いているにも関わらず、タッチの異なるもの、構図の全く異なるものがあり、ひとつひとつが非常に貴重である。長い年月のあいだに、巻物はばらばらにされて売られてしまっているものもあり、桐の箱にきちっと収まった状態で残っているものはさらに貴重だ。

先日、大田区南馬込の大田区立郷土博物館が150部制作されたもののうちのひとつを入手されたとのことで、私の父母、そして亮英のアトリエをそのままついで画家をしている叔父夫妻とともに訪問し、見せていただいた。ご対応くださった学芸員の清水様、山本様、眞坂様に感謝の意を表したい。また、郷土博物館への働きかけには、馬込文士村ガイドの会の佐藤様、関様にもご尽力いただいた。


3/25/2010

亮英の馬込の絵

昨日、馬込文士村ガイドの会の方がみえて、父と叔父から祖父:服部亮英と馬込の画家について話を聞きとっていかれた。その際に、叔父のところに保管してあった古い馬込の絵を初めて見た。

いつの作品か今の時点でわからないのだが、自宅前から今の桜並木を越えて桐里にぬける道を臨んだ構図。手前に咲いているのはケシの花だ。

岡本一平が主催した東京漫画会での活躍で、作品も漫画や淡彩画が多く残っているのだが、祖父は本来洋画家である。日本芸術院には長野のあんずの里の大きな絵が所蔵されていて、去年だか一昨年だか、上野で公開されているのを見に行った。それはけっこう大きな作品だったが、我が家にのこっている油絵は大きなものはない。

ところで、東京漫画会は大正10年に18人で東海道を車で旅し、翌年「東海道漫画紀行」という本を出版すると同時に、キャンペーンなのだろうか、「肉筆東海道五十三次漫画絵巻」という上下巻からなる巻物セットを150部限定製作して販売した。肉筆なので同じものはないところが貴重で、ネットで検索してみても絵のバリエーションが面白い。いくつかダウンロードしてみた。

人間、2世代前の人生についてはあやふやで、3世代より前の祖先のことなんてもうまったくわからない。祖父も、私が生まれる前に亡くなっているので、同じ時代を生きたことがない。子供の頃にもっと祖母に話を聞いておけば良かったと後悔するばかりだ。

いまや父も高齢、聞いておきたいことがたくさんある。人生は短くて、悲しい。

3/17/2010

品川攻め

ちゃんと地図を見ないといけないもので、東京港トンネルの先、東京テレポート駅は江東区で間違いないが、お台場の手前の潮風公園と船の科学館はなんと品川区の領地だ! むむむ。

大田区のすぐとなりで、品川区は結構おいしいところを押さえている。りんかい線の駅では「天王洲」「品川シーサイド」「大井町」「大崎」を有し、大森駅からアクセスの近い大井競馬場や品川水族館で人気を博している。駅前の「大森」と名のつく西友もベルポートも品川区だ。いちばん我慢ならないのが大森貝塚が品川区に属しており、大田区領地の目の前で、大田区立郷土博物館とは比べ物にならない立派な品川歴史館を見せつけている。

江東区と同盟を結び挟み撃ちにして軍をすすめ、八潮を江東に、大井を大田に割譲してはどうだろう。しかし、南下政策をとる江東区があまり力を持つのは脅威だ。江東区は虎視眈々と羽田攻略のチャンスをうかがっているに違いないのだ。

逆に品川駅を港区から奪還するようにけしかけ、南側への守備が薄くなるのを見計らって、一気に大井を手中におさめるか。

大田区と江東区は陸続き

前回のブログで、大田区内バス乗り放題2時間210円を提案しましたが、隣接区へは280円としたところで江東区を忘れてましたよ。今や城南島のトンネルを介して江東区とはおとなりさんでした。京急バスも大森からテレコムセンターに行くやつがあるじゃぁないですか。

あれ、このバスは大田区から品川通って港区に行ってるのか。港区は大田区と隣接してないなぁ。ま、大田区外の都内へは280円としますか。もうちょっと伸ばして、国際展示場にまで行ってくれればいいのに、あそこの乗り場は都営交通がおさえちゃってるのかな。

ところで、りんかい線は大田区を避けるように品川シーサイドから大井町で急カーブして大崎に行っちゃってる。大田区より埼玉を選びやがった。学研第二ビル跡地にJR横須賀線「道々橋駅」をつくると上池上が便利だけど、川崎の武蔵小杉に先越された。上池は学研がなくなってしまって衰退が危ぶまれる。

3/14/2010

大田区バス 210運動

大田区は東急線、京急線、都営地下鉄、そしてJRの各線がなかなかいい具合に通っていて、都心へ出るのにはかなり便利な場所だ。実際、うちの最寄の西馬込駅から、新橋まで20分、渋谷まで25分、新宿に40分、上野や池袋へも1時間かかることはない。山の手線に乗るまではラッシュ時でも混雑がないので、「なんだか大田区の馬込とかださいから、横浜あたりで住むとこさがしてるんやぁ」なんて何もわかってない地方出身者の会話など聞くと、「どうせ大田区を太田区と書いてしまうようなドシロートが!」なんて心の中でせせら笑ったりして。

なのにこれが大田区内の移動となると、なんだか急に不便を感じる。うちから池上には、万福寺前のバス停から蒲田行きを待てばすんなり行ける。ところがこの蒲田行き、平日の昼間に12本しか運行してない。南の端といえども東京都内、時刻表を見てバスに乗るなんて屈辱的だ。しかも土日は運行なし。大田文化の森でバスを乗り換えるという手があるが、するとたかだか池上に出るのに420円、往復840円ということに。

ちょっと待て、うちから渋谷往復するのに浅草線と山手線乗り継いで720円だぞ。それならバスで荏原町に出て東急線なら...うん、片道360円、往復720円だ。って、なんで馬込から池上に行くのに旗の台乗り換えで雪が谷まで遠回りするんだ。

そもそも大井町線から池上線乗り換えても150円で荏原町から池上に行けるのに、同じ東急バス乗り継いでなんて420円も支払わなきゃならないんだ?ちょっと前なら、「バスだと乗り継いだ証明ができないから」って言い訳もあったろうけど、今やパスネットじゃん。

というわけで提案です。大田区内はバスでどう乗り継いでどこまで行っても3時間以内は210円にしませんか。区内で乗り継いでとなりの川崎や品川、世田谷、目黒に行く時は280円。

大田区はもはやベッドタウンから脱皮して、羽田の国際化にも合わせて観光を奨励したり、街を活気づかせていかなくちゃなりませんよ。大田区内の人の移動が便利なら、ダイシンもカドヤもユザワヤもはやりますよ。移動の要は新交通建設しなくても、バスを見直せばいいんですよ。

大田区の今のバス路線、JR東海道線を境に北は東急バス、南は京急バスにカバーされてる。路線図見ると、結構いろんな所に行けるんだけど、馬込に住んでると、区内での京急へのアクセスは不便。

東急バス 大森地区
東急バス 蒲田地区
京急バス 大森地区
京急バス 羽田地区

これ、なんとかしましょうよ。大田区の花火大会行くのに、わざわざ泉岳寺乗り換えなんてさせないでください。文化の森から平和島へのシャトルバスなんてどうですか、100円で。乗り継いでも210円なら、平和島に出ますよ、花火のときも羽田に行く時も、さらに金沢八景や横須賀に行く時も。城南島の公園でバーベーキューしてビールやワイン飲んでも帰って来れるしねぇ。泉岳寺で間違って、京急に出ちゃっても、平和島からバスで家に帰りますよ。

2/03/2010

Missing Flash on iPad

I don't think there's a much space between MacBook and iPhone which allows iPad to exist long, however, if there was, Apple is seemed to have made a great mistake in its implementation.

Does iPad deliver an excellent experience in browsing web pages without Flash?

It didn't matter, indeed, because people doesn't want to see Flash images on web pages  inside of the iPhone's small frame.  But iPad has the full-size screen to deliver the similar experience to that of PC.   People may be disappointed to see many broken pages based on Flash technology.

I agree that HTML5 is the way to go.  But it takes another couple of years to replace Flash by finishing up the specification of the protocol.   Missing Flash is making iPad's shape  blur in the market.

2/02/2010

iPhoneとMacBookの間にニッチはあるのか?

確かにあるんだろう。Webを見たり本を読むのにiPhoneでは小さすぎてMacBookでは使い勝手が悪い。しかし、そのニッチは市場セグメントして拡大するのだろうか。

「中間」は基本的に駄目だ。大型コンピューターとパソコンの間にあったミニコン、ワークステーションの市場は、いつの間にやらパソコンに食い尽くされてしまった。長らくDECやSUNが栄えたのは、ニッチが埋まるまでにだいぶ時間がかかっただけの話だ。大型コンピューターとパソコンとでは、性能差もさることながら、金額にして数百倍もの差があったのだから。

では、iPhoneとMacBookにどれほどの差があるのか? 金額的には数倍程度だ。クリエイティブなパワーが欲しい人はMacBookを買い、携帯性のあるブラウズ端末の欲しい人はiPhoneを買う。パワーも携帯性も欲しい人は両方を買うが、中間の製品は邪魔なだけだ。魅力的でも使うシチュエーションがなければ買わない。Mac G4 Cubeを買わなかったように。

1/17/2010

祖父:服部亮英の絵

馬込にまだ文士たちが集まる前から、祖父は大森・馬込の地に住み始めたようだ。三重県の千里、慈教寺の長男として生まれた祖父は、本来寺を継ぐ身だったが、東京美術学校にすすみ、文展に審査抜きで出品できるほどになったそうだ。

妻の父方の祖父母の墓が三重の魚見にあり、先般法事があったので、そのついでに祖父の実家である慈教寺に立ち寄った。慈教寺は現在、祖父の弟の子、つまり私の父の従兄弟が継いでいる。祖父の弟の服部恭寿は慈教寺を継いだだけでなく、真宗高田派の本山、専修寺の宗務総長も務めたが、昭和55年に亡くなっている。

寺には祖父が中国に渡った際に描きまとめた「長江大觀」という上下巻からなる直筆画集が残されており、それを拝見し、ビデオに収めた。もともと洋画家であったが、これは墨と水彩の作品集である。同じ内容のものが何点か存在して、当時は販売したのかもしれないが、確認できているのはこれひとつ。父も、隣りに住む叔父も実物を見たことがないとのことだった。ビデオは編集の後にYouTubeにアップしようと思う。

Yahoo!オークションで、たまに服部亮英の絵や挿絵を描いた本が出展されていることがある。

1/11/2010

自分の2009年を総括

2008年4月にIP電話の会社の役員を辞め、10月にその会社が破産となり、金銭的、精神的なダメージを引きずって始まった2009年も、あっという間に終わってしまった。ITの分野ではiPhoneが絶好調でAndroidが追随しようとするなどして、これまでの携帯電話会社による「パケット課金モデル」「コンテンツ販売モデル」が崩壊しようとしている。これはまさにIP電話会社の役員として、親会社や投資会社に説明してきた未来予想が現実化して来ているわけだが、説明を受けた側は今でも私が何を言っていたのか分かっていないのだろうな。

主張していたのは、「携帯電話会社はコンテンツ販売の利権を失い土管貸しビジネスになる」、「電話はIPアプリケーションのひとつになる」という2点だ。こんなことはちょっと考えれば自明の未来像だが、「IP電話は携帯に敵わない」くらいの低レベルな認識だから、「IPアプリケーション同士を連携させることが重要」とか言ってもなんのことだかわからない。今になって「クラウド」とか言われて、勉強しはじめたところじゃないのかね。当時その会社で開発していたのは完全にクラウドビジネスそのものだ。

まぁ、先頭立って説明しなくてはならない肝心の社長もこのことが見えてたかどうか疑問だったな。結局「いつ黒字化する」って議論に矮小化してしまった。それでも4月には人間関係にもすっかり嫌気がさして、投げ出してしまった私の力量不足は否めない。評論はできるが、実際に金を出させるまで説得するのは大変な労力で精神的に消耗するものだ。

しばらく仕事のことを忘れて、自分の創作活動に没頭して見ようと思ったところでその会社が倒産。メンタルにだいぶやられて何の気力も出なかった。その矢先に、イーキャストがアメリカ市場でデジタル・サイネージを始めるというので、2009年はデジタル・サイネージの勉強で始まった。

気がつくと日本でもデジタル・サイネージに注目が集まり始めていて、コンソーシアムもあった。そこでわかったのは、このビジネスに注目しているのは、主にテレビ広告の人々、日立やパナソニックなどメーカーの人々、そしてDoCoMoなどキャリアの人々だ。彼らがデジタル・サイネージに求めるものはテレビCMの代替。テレビCMのビジネス・モデルをそのままデジタル・サイネージに持ち込みたいのだ。
イーキャストはもともとデジタル・ジュークボックスの分野から参入したので、アプローチの仕方が異なっている。デジタル・サイネージをアプリケーションのプラットフォームとして考えようとしているのだ。ジュークボックスもアプリケーションのひとつであるし、広告もアプリケーションのひとつだ。そういう意味で、イーキャストはデジタル・サイネージをどこかiPhoneと似たメディアだと認識している。ただし、iPhoneが徹底的に個人志向なのに対して、デジタル・サイネージはロケーション志向で公共的と言える。
デジタル・サイネージを見栄えのいい看板を手軽に入れ替えできる「俺様メディア」だととらえるむきもあるが、むしろテレビの代替ととらえるよりも正しい。制作・管理の容易さから言って、デジタル・サイネージは看板界のDTPと考えてさしつかえないからだ。
しかし、デジタル・サイネージが最も革命的なのは、背後にインターネットがあることに間違いない。背後にインターネットがあるとはどういうことか。つまり世界中の看板は自分の手元にあるのと同様ということであり、コンテンツの制作に、必ずしもプロが要らないということであり、既存のインターネット・サービスのマッシュアップができるということだ。デジタル・サイネージのパワーは、実は現場にあるのではなくて、その背後にあると言っていい。
2009年、このような考えで打ち出されたデジタル・サイネージを全く見なかった。イオンがレジの上に導入したデジタル・サイネージはコマーシャルしか流さないテレビだし、新宿伊勢丹の地下鉄通路のデジタル・サイネージはだだの動く看板だ。目新しいだけで、なんの革命ももたらされていない。
11月、コムテックでDT Research社とイーキャスト社ののデジタル・サイネージを並べて展示してみた。イーキャストはなかなかいいアプローチをしていると思った。ぱっと見ただけで、見学者はタッチパネルの操作に引き込まれた。逆に言えば、客との対話型プラットフォームとしてアプリケーション開発者にも魅力的に見えるはずだ。(ただし、設置箇所がまだまだ魅力的ではない。)場所を押さえて行くことがマーケットをリードするには必須であるが、イコール、初期投資が膨大であることが最大の難関だ。



2009年、プライベートではいくつかの棚など木製品をこしらえた以外に、たとえば音楽制作などをまったくしなかった。時間があるのになぜ取り組まないのだと、自分を責めはするのだが気力がわかない。そんな中、ビデオ作品はHDにアップグレードしていくつか制作した。とはいっても、身近な題材をネタにしたものばかりなので、実は作品と言えるようなものではない。
2009年はこのブログを始めた年でもあった。最初はHackintosh関連のメモ的なものから初めて、「とにかく仕上げなくても発信する」ということを目標に初めてみた。だからタイトルはStep by step。そして9月、twitterとの出会いは結構衝撃的だった。名前は聞いたことがあったのだが、全然さわりもしなかった。知らない間にインターネットはこんなにも進んでいたとは。つづけてUSTREAMとダダ漏れを知って衝撃はさらに増した。個人がテレビ・メディアを所有できる時代になっていたとは!しかもフリー。
短い期間で色々吸収し、かつてお世話になった社長が立ち上げた新しい会社のウェブのコンサルをしてみたところ、短期間に結構いいものができた。振り返ると、2009年はたいへんな勉強の年だったようだ。