最初に感想だが、
- 発想が極めてシンプルである
- APIがすべて公開されている
という2点から、これはSecondLifeのごとき怪しげなメディアとは一線を画するものだなと感じた。なんでもない個人的なつぶやきを垂れ流すだけでありながら、ブログをRSSで発信するのとは違う不思議な出会いがあり、メールやショート・メッセージングのように、相手に返事を要求するようなものでないところも、いかにもインターネット的なゆるさだ。そのゆるさゆえに、ある目的にそって使うための様々な周辺アプリ/サービスが開発されているのも、このゆるいコミュニケーションが人々に求められているものだということを証明しているようだ。
しかし、登録してすぐには「何をどうしていいかわからない」状況に陥るのも正直なところ。友人からも、アカウントは持っていても何に使っていいかわからない、という感想を聞く。本来、「何かに使う目的を持たなくてよいメディア」なのかもしれないが、人間目的なしに道具は使わないものだ。
私が最初に見つけた「使う目的」は、自分のブログのフライヤーとしての役割だ。私の場合、ブログですらやってみようと思ったのは1年前からで、自宅のサーバーやmixi、現在はBloggerを使って書き始めたのだが、詠んでもらえる見込みのない文章を書き続けるのは苦痛だ。せいぜい備忘録にしかならない。だが、ブログの書込みをtwitterにフィードする設定をするだけで、誰かが海に流したビンを拾ってくれそうな期待感がぐっと高まる。フライヤーを配るのと同じ期待感だ。期待感としたのは、実際に効果があるかどうかがわからないからそういうのだけれど、ブログを書くモチベーションは断然違ってくる。
そのように思っている人が多いからこそ、twitterfeedのようなサービスも生まれてきたわけだ。
次の興味は、これをなんとか自分のビジネスへの応用。FukusukeやDellをはじめ、多くの企業がすでにtwitterで情報をフィードしている。デジタル・サイネージは面白い出口になるのではなかろうか。デジタル・サイネージは現在、テレビ広告の代替としてとらえているむきが多いが、実は背後にこうしたゆるいコミュニケーションを組み込んだときに、新たな局面をむかえるのだと確信している。
昨年までIP電話の会社の役員をしていたが、IP電話が電話から脱皮させたいと思いつつ、資金調達をめぐるゴタゴタで途中で離脱してしまった。IP電話ベンチャーはすでに壊滅的であるけれど、twitterはひとつのヒントだったかもしれない。twitterでアイドルのストーカー的なフォローをすることにはまるで興味がわかないが、ツールとしてはわくわくする要素がたくさんある。
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